国内最大規模のヒップホップフェスティバル「POP YOURS」ではTohjiのステージにゲスト出演し、オーディエンスを熱狂させたElle Teresa。新たな時代のヒップホップ・カルチャーを体現するポップ・アイコンとして、様々なフィールドを超越して活躍する彼女が、メジャー1stアルバム『Sweet My Life』を完成させた。コロナ禍前に海外に飛び、アトランタ、NY、LA、パリ、ロンドンで制作された本作の裏側、そして音楽にかける想いを率直に話してくれた。【撮り下ろし写真を見る】Elle Teresa—前回はメジャーデビューするタイミングで話を聞かせてもらって、デビューから一年かけてこうしてアルバムを世に出すことになったわけですが、心境的にはどうですか?曲は3年くらい前にレコーディングしたものなんです。アルバム通して聴くといい感じにまとまってるかなって。
—3年前に録り終わってるんですか?そうですね。全曲。
—そこまで寝かせてたのには何か理由があるんですか?コロナ禍の兼ね合いもあったり、リリースの関係ですよね。
—じゃあ時系列で言うと、この間のLeon Fanourakisのアルバムにフィーチャリングで参加した曲(「4am feat. Elle Teresa」)の方が新しいの?新しいです。スタイルがちょっと違くないですか? でも『Sweet My Life』は別の良さだし。多分、これをもう一回やれって言われたらできないかな。リリックに関しても今は自分の中でちょっと複雑にしてるというか、幅広い人に聴いてもらいたいと思って書いてるんですけど、このアルバムの感じはElle的に気に入ってます。めっちゃカワイイ!って思いますね。
—3年前の自分の記録みたいな。そうです。このアルバムを作ってた時は、いろんなパートナーがいたんですよ。だから、ほぼ恋愛ソング。「Sweet My Life」ってタイトルも、当時はつらかったことも今になったらいい思い出だし、そういう感じの人生を表すものとして考えました。
—そういう記憶って時間が経つと色褪せていくものだと思うんですけど、日記とか何か書いてるんですか?いや。Elleの場合、そういえばこんなことがあったなと思い出して書く。
ー3年ぐらい経ってみてどうです?忘れました(笑)。新しい人ができたら、2秒で忘れる(笑)。でもElleの中で、このアルバムを作っていた時に一緒にいた子たちとの時間は、人生ですごく大きいことだったんですよ。だからこうやって形に残せてめちゃくちゃよかったって思うし、そういうのは多分女の子って誰しも通る道だと思うから。
—恋愛の記録でもあり、青春の1ページでもある。ほんとにそうです。付き合ってる人と一緒に住んでると、だんだん音楽とかけ離れていくじゃないですか。家事をやったり、結婚も一つの幸せの形だなって思った時もあったし。でもその人と別れて音楽やっててよかったと思えた自分が好きです。