―そうした仲間たちと満を持して臨んだ武道館公演だったんですね。
武道館って本当に大きくて、めちゃくちゃいろんなところに人手が必要なんですよね。私がどうしてこんなに仲間がいたからできたと思うかというと、前日に武道館の下見に行ったんですよ。まだステージを組み立てている段階のときに、すごい人数の人がめっちゃ働いていてくれるのを見て、あのとき私が夢見てたセットを立ててくれているんだと思って。名前も顔も知らない人たちが、このプロジェクトのために力を注いでくれていること自体すごいありがたくて。ってことは、今までやってきた中でも、私の見えないところですごく頑張ってくれた人がいるんだろうと感じて、本当に仲間のおかげだなと思ったんですよね。
ードキュメンタリー映像の中でも、会場を設営されているスタッフさんに気さくに声をかけられていますよね。そういう部分も、感謝とか仲間を思っていることの現れなんですね。
本当にすごい人数なんですよ。練馬のちっちゃい部屋で私が1人で思い描いてたことのためにというか、みんなからしたらもちろん仕事なんでしょうけど、私からしたらみんな夢を叶えてくれる魔法使いみたいな存在で、すごいありがたかったですね。
ー一緒に出演されるダンサーの皆さんや仲間の皆さんにプレゼントを渡されているシーンも印象的でした。
もう、形に残るなにかを感謝として渡したくて。思い出みたいな。
ー逆に、ちゃんみなさんもお手紙をもらったりしていて。
そう。全部とってあるんですよ。
ー車に乗って会場に到着する間際、まだ始まってないけども終わりが見えて泣きそう、みたいなシーンがあるじゃないですか。あのときはどんな心境だったんですか。
本当に終わって欲しくないと思っていたんですよ。これまでのライブも、大体2、3ヶ月かけて準備をするので終わってほしくないと思っていたんですけど、武道館に関しては、「THE PRINCESS PROJECT」のファイナルで、今までの私の人生全てが準備期間だった気がして。自分の中で、文字通り自分の人生を賭けた瞬間や感覚が初めてだった。今までの人生が、このためにあったんだと思えたのが初めてだった気がします。
ー本当に一つの集大成のライブというか。
集大成って言葉で終わらせたくないぐらいの感情です。始まる前からもう寂しかったし、始まってからも、ずっと終わらないでくれと思っていて。「ああ、始まっちゃった、最悪!」みたいな(笑)。そういう気持ちは駄目なんでしょうけど、そういう気持ちと、うわー楽しもう!って気持ちと両方がありました。