Dr. Martens主催イベントでALI、フレンズ、w.o.d.が音楽で体現した多様性


w.o.d.(Photo: ヤマダマサヒロ)

会場が暗転し、トップバッターを飾るw.o.d.のメンバーが静かにステージに登場する。グランジ、パンク、ガレージ、オルタナティブなどのジャンルを高い次元で昇華し、研ぎ澄まされた進化系グランジ・サウンドで注目の3人組だ。

思い切り歪んだベースのぎらついた低音が会場に鳴ると、観客たちは一斉に意識をステージ上に傾ける。3ピースとは思えない音圧と骨太なグルーヴ感。3人がかき鳴らすエッジの効いた鋭いサウンドに序盤から会場の熱気はヒートし、サイトウ タクヤ(Vo.Gt)の力強くも美しい歌声が観客たちを魅了する。ピュアなロックンロールを全面に押し出した名曲「1994」では、野生味あふれる荒々しいサウンドがヒリヒリとした緊張感を加速させ、フックでおとずれる琴線に触れるメロディーが観客たちの心を揺さぶる。

ここでサイトウがMCを挟む。「ドクターマーチンのイベントに呼んでもらえて俺はすごくハッピーです」と率直な言葉で出演への思いを述べた。「ドクターマーチンはパンクのすげえ人たちが履いていた靴なんで光栄です。次は新しいアルバムからめっちゃいい曲やります」と新曲「オレンジ」を披露。サイトウの温かみのある歌声とノスタルジックな歌詞に、会場全体にエモーショナルなムードが漂う。その後もニューアルバムから3人のエネルギーが爆発した楽曲を次々に披露し、オーディエンスも最高潮にーー。初期衝動的な感動をここまで味わわせてくれるバンドにはそうそう出会えないかもしれない。

w.o.d.セットリスト
01. イカロス
02. Kill your idols, Kiss me baby
03. 馬鹿と虎馬
04. バニラ・スカイ
05.1994
06. オレンジ
07. モーニング・グローリー
08.Mayday

>>w.o.d.×ドクターマーチン:w.o.d.が語る、バンド史上最高傑作『感情』にかけた思い

Rolling Stone Japan 編集部

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