Dr. Martens主催イベントでALI、フレンズ、w.o.d.が音楽で体現した多様性


ALI(Photo: ヤマダマサヒロ)

そして、この日のトリを飾るのはALI。「多国籍バンド」として活動を行い、メンバーそれぞれのルーツにあるファンク、ソウル、ジャズ、レゲエ、ヒップホップなど様々な要素を取り入れ縦横無尽に音楽の中で遊び続けているバンドだ。

暗転すると、メンバーのCÉSAR(Gt)とLUTHFI(Ba)に加え、ドラムやホーン隊をはじめとするサポートミュージシャンが登場し、映画『仁義なき戦い』シリーズのメインテーマをセッションで鳴らし始めた。圧倒的な迫力の音像の中、Leo(Vo)が登場。スモーキーなムードで「Dance You, Matilda」から感情のこもったボーカルを聴かせていく。「ALI、始めます」とLeoが一言。その言葉にALIの白熱のショータイムを待ちわびていた客席からは大きな拍手が沸き起こる。


(Photo: ヤマダマサヒロ)

途中、Leoが「俺たちが伝えたいことは、音楽は最高だってこと。音楽の前では性別も国籍も関係ない」と、オーディエンスに熱い思いを伝えると、ニューヨークで活動するバイリンガル・ラッパーのKAZUOをゲストラッパーに迎え「FEELIN’ GOOD」を披露。KAZUOの冴え渡るラップとLeoのエネルギッシュな歌声が交錯し、オーディエンスの興奮は爆発的に広がっていく。

「ドクターマーチン、今日はありがとう!俺が愛するパンクミュージシャンにこの歌を捧げます」と、MADNESS「One Step beyond」をカバー。さらに演奏はグルーヴィーになり、会場の熱気も最高潮に。圧倒的な演奏と熱量で生み出される最高のグルーヴは息つく暇もなく押し寄せ、観客たちの心と体は自然と踊ってしまう。ステージ上のメンバーたちも演奏しながら、ツイストを踏むように左右に体を揺らしながら音楽を鳴らしていく。格好よさとユーモアとパンク精神、そういった全てを内包するような熱いパフォーマンスを終えて、メンバーたちはステージを去っていった。

踊り足りない観客たちの拍手に応えて再登場したALIは、バンドを世に知らしめた楽曲「LOST IN PARADISE」をKAZUOのラップとともに披露し、まるで野外フェスかのような客席の熱気と解放感、そして観客たちのダンスを無数に生み出し、「DR. MARTENS PRESENTS - LIVE IN TOKYO 2022」は大団円の中、幕を閉じた。

ALIセットリスト
01. 仁義なき戦いのテーマ
02. Dance You, Matilda
03. I Want A Chance For Romance
04. VIM
05.TEENAGE CITY RIOT
06. FEELIN’ GOOD feat. KAZUO
07. KEEP YOUR HEAD UP feat. KAZUO
08. FIGHT DUB CLUB feat. KAZUO
09. One Step beyond
10. Funky Nassau
11. LOST IN PARADISE feat. KAZUO

>>ALI×ドクターマーチン:ALIが語る、パンク精神で辿り着いたバンドの現在地


ALI(Photo: ヤマダマサヒロ)

出演バンド3組がそれぞれの信じている音を全力で演奏をすることによって、イベントテーマである“DIVERSITY”(多様性)を音楽で体現した、この日にしか生まれ得ない熱力に満ちたイベントであった。


<イベント情報>
「DR. MARTENS PRESENTS - LIVE IN TOKYO 2022」
2022年10月13日(木)渋谷WWWX
開場:17:45 / 開演:18:30
出演者:ALI / フレンズ / w.o.d.
企画・制作:シブヤテレビジョン
協力:WWWX
https://jp.drmartens.com/

Rolling Stone Japan 編集部

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