追悼ジェフ・ベック ベストソング11選

ジェフ・ベック・グループ「You Shook Me」(1968)

レッド・ツェッペリンがウィリー・ディクソンの1962年の名曲「You Shook Me」をカバーする1年前、ジェフ・ベック・グループはファズの効いた自分たちのバージョンをすでにレコーディングしていた。この曲のオルガンを担当したのは、後にレッド・ツェッペリンのメンバーとなるジョン・ポール・ジョーンズだった。「同じようなものに仕上がっていたらどうしようと、私は不安で仕方がなかった」とジミー・ペイジは言った。「ベックがこの曲をカバーしていること自体知らなかった。ベックも私たちがカバーしたことを知らなかった」。ひとまずここは、ジョーンズから何も聞いていないというペイジの言い分を信じることにしよう。だが、ベックのカバーのほうがはるかに優れている。これだけは言っておかなければいけない。— A.G.

ベック・ボガート&アピス「Superstition」(1973)

ベックとスティーヴィー・ワンダーのジャムセッションから生まれた「Superstition」は、ワンダー本人のバージョン(1972年のアルバム『Talking Book』に収録)よりも先にレコーディングされた。そしてリリースされるや否や、ベックとヴァニラ・ファッジのベーシストのティム・ボガートとドラマーのカーマイン・アピスによるスーパーロックトリオ、ベック・ボガート&アピス(BB&A)の代表曲となった。BB&Aは短命に終わったが、ワンダーのモンスター級のクラビネットの代わりにベックが奏でるギターは、いま聴いてもゾクゾクする。— D.B.

「Cause We’ve Ended as Lovers」(1975)


ベックの演奏には、驚くほど豊かなエモーションが込められている。だがそれは、時おりベック本人のテクニックの陰に隠れてしまうことがある。1975年のアルバム『Blow by Blow』に収録されているスティーヴィー・ワンダー作詞作曲のバラード「Cause We’ve Ended as Lovers」のインストバージョンは、ベックの楽曲の中でもその豊かなエモーションが表現されている素晴らしい作品だ。甘く切ないギターの旋律は、聴く人の涙を誘う— D.B.

BY ANGIE MARTOCCIO, BRIAN HIATT, ANDY GREENE, DAVID BROWNE

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