追悼ジェフ・ベック ベストソング11選

「Blue Wind」(1976)


70年代半ばの限られた期間において、ベックはフュージョン・ギタリストとしての再出発を図った。ベックは、プロデューサーのジョージ・マーティンとタッグを組むかたわら、時おりキーボーディストのヤン・ハマーとも共演した。1976年のアルバム『Wired』に収録されている、ハマー作曲の「Blue Wind」は、活気に満ちあふれたカオスのような作品だ。この曲でベックは、当時第一線で活躍していたフュージョン・ギタリストと同じくらい巧みに指板の上を行ったり来たりできることを証明しただけでなく、そこに疾走感と刺激を加えた。— D.B.

ジェフ・ベック&ロッド・スチュワート「People Get Ready」(1985)


1969年にジェフ・ベック・グループが一度解散すると、ベックとロッド・スチュワートはそれぞれの道を進んだ。それから16年後、ふたりはカーティス・メイフィールドの「People Get Ready」のカバー(1985年のベックのアルバム『Flash』に収録)でふたたび共演を果たす。スチュワートは、本誌の2018年のインタビューでベックのギターと自分の歌声が重なることで「天上のハーモニーが生まれた」と語った。スタジオでの共演は最後となってしまったものの、ベクとスチュワートの「People Get Ready」はまさに天上のハーモニーそのものだ。— A.G.

「A Day in the Life」(1998)


ビートルズの「A Day in the Life」は、カバーするにはなかなか手強い名曲だ。だが、果敢に挑戦したアーティストがいないわけではない。ビートルズのプロデューサーとして知られるジョージ・マーティンが手がけたビートルズのトリビュートアルバム『In My Life』(1998)に収録されている、ベックによる「A Day in the Life」のカバーがその一例だ。この曲でベックは、ボーカルを入れずに自らギターを弾いてメロディーを再現した。「A Day in the Life」はベックの妙技が光る素晴らしい作品であると同時に、過去25年にわたってベックのライブのラストやアンコールを飾ってきた。— A.G.

From Rolling Stone US.

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BY ANGIE MARTOCCIO, BRIAN HIATT, ANDY GREENE, DAVID BROWNE

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