ALI、すべてを失いかけた日々を乗り越え、辿り着いたツアーファイナル「音楽は最高だ」

ALI(Photo by Saiga-nagi)

多国籍バンド・ALIが2023年2月26日(日)、東京・EX THEATER ROPPONGIにてワンマンライヴ「ALI 1st Album Release Tour – MUSIC WORLD-」ツアーファイナル公演を開催した。2023年1月25日(水)に発売されたメジャー1stアルバム『MUSIC WORLD』を引っ提げて、2月12日(日)の北海道cube gardenからはじまったこのツアー。7公演目となるこの日は、曲ごとにゲスト・アーティストも登場して終始大盛り上がりとなった。

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BGMがザ・ビートルズの楽曲からラテン調のSEに変わり暗転すると、サポートメンバー6人(あっきー(Tp)、YOSHIO(Tb)、屋嘉一志(Sax)、bobo(Dr)、JIN INOUE(Key)、Nadia(Cho))に続いてCÉSAR(Gt)、LUTHFI(Ba)がステージに上がる。真っ赤な照明と共一斉に鳴り響いたのは、「仁義なき戦いのテーマ」だ。さきほどまで場内に流れていた音楽とのギャップにたじろいていでいると、いつの間にかセンターに姿を現したLEO(Vo)が「トーキョー!」と叫んで、「Dance You, Matilda」へとなだれ込んだ。性急なリズムと華やかなホーン、派手な照明の演出で、初っ端から気分が高揚するオープニングだ。

【写真】ALI、ツアーファイナル公演の様子(全8枚)

「ALI、始めます!」と一声かけてから始まったラテンナンバー「EL MARIACHI」では、コーラスを務めるNadiaがメインボーカルを取る。躍動する9人のミュージシャンたちに右手を突き上げて応えるオーディエンス。「ALI!」「ALI!」のコール&レスポンスで早くも一体となった。ギターのカッティングが最高に心地良いソウルフルなポップス「MELLOW CRUISE」では、LEOがジャンプを促す。ステージ上のメンバーが常にステップを踏みながら歌い演奏しているので、観ている方が踊らないわけにはいかない。曲は「STAYING IN THE GROOVE」へとメドレーされ、「ソウル・パワー!」「ミュージック・パワー!」と連呼するJBばりのステージングで歌い終えた。

「東京、帰ってきたぜ! 最後まで楽しんで行ってくれよ!」とLEOがひと声挟んで、ドラムのboboが叩くハイハットを合図にイントロが始まり、白い衣装のSARMがステージに上がる。コラボ曲「IN THE MOOD FOR LOVE」だ。SARMのスモーキーボイスがLEOの声と絡み合う。途中、リズムが三拍子になりさらに疾走する展開に変わると、「Are You Ready!?」と煽りながら体をくねらせる2人。SARMをはじめ多くのアーティストが参加しているアルバム『MUSIC WORLD』のリリースツアーファイナルということで、ステージには次々とフィーチャリングアーティストが登場した。大谷翔平選手に捧げられた楽曲「SHOW TIME」では、ステージ袖からゆっくりとセンターに歩を進めるAKLOが大歓声で迎えられた。ダンサブルなファンクチューンに乗って「ぶちあがっていこうぜ!」とラップするAKLOと共に会場が一体となる。

Rolling Stone Japan 編集部

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