ALIが語る、アナーキーな音楽と描きたかった世界

ALI

FUNK、SOUL、JAZZ、LATINなどのルーツミュージックをベースにHIPHOP、ROCK、SKAなどをミックスしたクロスオーバーな音楽性を鳴らす東京・渋谷発の全員ハーフの多国籍バンドALIが、メジャー1stアルバム『MUSIC WORLD』をリリースした。

映画をテーマに作られた本作は、代表曲「LOST IN PARADISE feat. AKLO」や「NEVER SAY GOODBYE feat. Mummy-D」に加え、山下達郎「SPARKLE」のカバー、R-指定やMFS、SARM、KAZUO、IMANIなど各シーンの第一線で活躍するアーティストを客演に迎えた75分のアナーキーな作品に。遺作を作るつもりで制作に入ったという隅々までこだわり抜いた本作について、ライブについて、メンバー3人――LEO、LUTHFI、CÉSARの考え方について話を聞いた。

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―去年10月の渋谷WWWXでのライブ(「DR. MARTENS PRESENTS - LIVE IN TOKYO 2022」)直前に取材させてもらったとき、「ALIのライブ今やばいよ」って言ってたじゃないですか?それをはるかに超えるライブで、笑っちゃうぐらい熱くて最高のステージでした。

LEO:それは嬉しいですね。本当にかっこいいものを見たら笑うっていう感覚はわかるので超嬉しいっすね。

―超音楽好きのRolling Stone Japanの先輩と一緒に行ったんですけど、最初端っこで見ていたはずなのに、いつの間にかテキーラを決めてフロアの中心で踊っていて(笑)。

LEO:まじっすか! それ、書いてください(笑)。

ー以前のライブを観たことがなかったので比較ができないんですけど、元々ああいう形だったのか、進化してあの形になったのか、そのあたりどうなんでしょう?


LEO:ああいう感じだったんですけど、メンバー編成が変わったことでラッパーの数が減って、俺1人で歌う形がいいだろうってなっていったんです。最初はメンバーでやりきって、最後にラッパーと締めるみたいな形になっていって。ALIの曲ってホーンを吹くのがきついらしいんですけど、ホーンのメンバーたちも育ってきたし、ライブに関しては本当に全員育ったなって感じです。


左から、LEO、CESAR(Photo by COLONY)

ーライブ中にツイストっぽい感じの動きとかあって、それも驚いたんです。

CÉSAR:やりたいことは変わっていないんですけど、鏡張りのスタジオでひたすらここで何するかとか動きとか、メンバー同士で話し合いながら作り上げていったんです。

LEO:ステップを踏んだり、ALIの中でもいろいろ変革はありましたね。去年1000人キャパのライブに突入してった時、各々が一生懸命やっても伝わりづらくて見えないなと感じることがあって。俺らはファンクとかディスコが好きだから、その表現を伝える術はないかと考えて編み出したんです。みんなで簡単なステップを踊るのもそうで。LUTHFIも上手なんですよ。

LUTHFI:インドネシアだと近所の家族爆音で音楽を流してみんな踊りに来るんです。定番の踊りとかあるので、その名残もあるのかなと思います。

ーぶっちゃけ、この3人じゃなければダサくなる可能性大だと思うんですよ。

LEO:そう思います(笑)。ちなみに、CÉSARのお母さんもブラジルのダンサーなんですよ。

CÉSAR:サンバダンサーで。ちっちゃい時からずっと見てきたんですけど、未だにどう動いているか全くわからないんですよ(笑)。しかも自分の場合、ギターを弾きながらなので、手の動きと全然違くて難しいんですけど食らいついてやっていますね。

Rolling Stone Japan 編集部

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