ボーイフレンドを刺殺した美人モデル、逆DV疑惑で遺族から訴えられる 米

今回の民事訴訟で、オブンセリさんの遺族は損害賠償金5万ドルを請求している。だがプリート氏が13日に情報サイトTMZに語ったところでは、クレニー被告には資産がないという。「被告には資産があったはずです」とハガード氏は言い、クレニー被告がインフルエンサーやOnlyFansで成功していたことを挙げた。「きっと被告はこうした資産をこっそり移そうとするでしょうね」。

クレニー被告の暴力的行為がエスカレートしていたことから、遺族は2人が住んでいたマンション「One Paraiso」のオーナー会社、関連会社、管理会社、警備会社にも損害賠償を求めている。犯罪を予測していながら、阻止するために十分な措置を取らなかったというのが理由だ。「合理的理由で犯罪が予測されるような場合……適切な安全措置を取らなかった不動産会社の責任を問うことが可能です」とハガード氏は言う(訴状に挙がっている4社にもコメントを求めたが、返答は得られなかった)。

マンションの関連会社はオブンセリさん殺害以前から、クレニー被告の「ありえない言動」を知っていたとハガード氏は主張する。ハガード氏がローリングストーン誌に提供した緊急通報音声によると、オブンセリさんが亡くなるまでの3月間に8回――近所迷惑で5回、「通報」で2回、「素行調査」で1回、警察官が現地に駆け付けていた。「いずれのケースでも彼女は完全にヒステリー状態で、叫び声をあげ、やりたい放題でした」とハガード氏。またエレベーター内の映像についても、クレニー被告がオブンセリさんを「暴行」しているのが明らかだと語った。映像はオブンセリさんが亡くなる2月前に撮影されたものだった。

事件当時、マンションのオーナー会社は家賃滞納を理由に、クレニー被告の退去手続きを進めていた。だが被告は危険な借主だったのだから、手続きを早めるべきだったとハガード氏は言う。「こうしたケースでは、『退去手続きには時間がかかるから、打つ手がなかったんだ』と言うのが家主の言い分です。確かに、お金だけが問題ならそういうこともあるでしょう。ですが危険人物がいる場合、例外措置として退去させることができます。他人に危害を及ぼす人物がいる場合、退去義務があります」。

民事訴訟の訴状によると、管財人が請求する損害賠償金はオブンセリさんの医療費と葬式費用に充てられるという。だが遺族にとってはそれ以上の意味があるとハガード氏は言う。「葬式代など誰が気にするでしょう? 27歳の将来有望な我が子を失ったんですよ」。

クレニー被告の弁護を担当するプリート氏は、オブンセリさんの管財人はOne Paraiso関連会社に支払われる保険から「大金をせしめよう」としているのだろう、とTMZに語った。

プリート氏が推測する「大金をせしめる」についてハガード氏に質問すると、「我が子を失うのは誰にとっても人生最悪の出来事です。時計を戻して事件を未然に防ぎ、我が子をテキサスに呼び戻すことができるなら、遺族は何だってするでしょう」 。さらに同氏はこう続けた。「これは正義のためです。プリート氏は遺族についてあんな発言をするよりも、正義に気持ちを集中させるべきではないでしょうか」。

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from Rolling Stone US

Akiko Kato

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