モー娘。15期メンバーが語る、躍動と成長の理由

25年の歩みを歌で辿ってみて

—そういう15期の相乗効果がモーニングのグループ全体にもいい影響を与えているかもしれませんね。今回のアルバムに収録される新曲「HEAVY GATE」もライブ映えする曲だなと、武道館で見て感じました。

北川:「HEAVY GATE」は17期はまだ参加してなくて、この12人体制でやった最初で最後の曲なので、今回のツアーをやってきたメンバーの完結編みたいな曲だなって思ってます。モーニングってみんな声質が違うじゃないですか。シングルだと歌割に偏りが出てしまうときもあるんですけど、アルバム曲にはそれがないイメージがあって。みんなにソロパートがあって、2人パートも多いイメージがあるから、いろんな人の声を聞けるなって率直に思いました。レコーディングしたときはどんな歌割になるのか全く想像できなかったんですけど、私は1番のBメロでほまれと一文字ずつ歌うパートもあるので、声の変化も楽しめるし、集大成も見せられるなって思いますね。

山﨑:信頼してるからこそできるフォーメーションの移動があって。間奏で、手を回しながら交差する振りがあるんですけど、「このタイミングで行こう」とか、「ここは私たちが待ってるから先に行って」とか細かく話し合いました。それぞれが信頼し合ってできるものだし、一年くらい一緒にツアーを回ったメンバーだからできるものかなって思います。

岡村:一体感がある曲だなって思いますし、武道館の時の衣装もギンギラ銀の衣装だったんですけど、モーニング娘。っぽいなと思って。モーニング娘。は、ここぞってときにギンギラ銀のイメージがあるんです。つんく♂さんもモーニング娘。っぽい歌だっておっしゃってましたし、今のモーニングを見せながら「これからさらに新メンも入ってくるんだ」って皆さんに期待も持ってもらえるような一曲なんじゃないかなって思います。



—17期加入後の新シーズンへの序章でもあるということですね。もうひとつの新曲「なんざんしょ そうざんしょ」はどんな曲ですか?(※取材時は完成前で未聴)

山﨑:題名からは想像できないんですけど、ポップで明るくてかわいい感じの曲です。

岡村:ちゃんとかわいいかわいいしてて、うれしい。

北川:珍しいなって思います。

岡村:モーニングのかわいい曲って、かわいいけど元気だったり、大人っぽかったりするんですけど、今回は超王道です。

—これもつんく♂さんですか?

岡村:はい。

—つんく♂さんが毎回曲に携わってくれてる安心感も、ファンとしてはやっぱり感じて。つんく♂さんの世界観がモーニングのDNAだと思うし、コンサートで新曲を発表するときにスクリーンにつんく♂さんの名前が作曲クレジットで出ると、「よし!」って思います。武道館では25年の軌跡を辿るセトリで、これまでの曲がバランスよく披露されていた気がしますが、あらためてそれらの曲をやってみてどうでしたか?

北川:意外とやったことない曲が多いんだなっていうのを、セットリストが配られたときに思いました。最近やってたモーニングの単独コンサートって、その時期に発売してたアルバムとか、自分たちがオリジナルメンバーとして出てるシングルを多めにやってたので、プラチナ期さんの頃の曲をやったのは初めてだったんですよ。例えば「なんちゃって恋愛」とか「青春コレクション」をやったのも初めてですし、やりながら、時代によって求められてる像が違うなって思いました。「Happy summer wedding」とか「LOVEマシーン」辺りは元気で、しっとり大人っぽい曲もある。いろんな表現を学べましたし、ツアーでたくさんの曲ができてシンプルにうれしかったです。

山﨑:莉央ちゃんが言ってるのと似ちゃうんですけど、やっていく中で、昔はこういう曲調が流行ってたんだとか、こういうのが人気だったんだってわかってきて。最初の方は元気でかわいい曲が多くて、どんどん音数が増えてかっこよくなって、フォーメーションダンスが出てきて、今になっていく。歴史を感じられるし教科書を見てるみたいだなって思いました。やる側じゃなくて一回お客さん側になって客観的に見てみたいと思いました。個人的には「The Vision」から「ジェラシー ジェラシー」の繋ぎが特に好きです。しなやかなメロディからラップが入ってきて、全然違う曲調になるじゃないですか。

—トラップっぽい感じのリズムになりますよね。

山﨑:そうですそうです。そこがめっちゃかっこよかったなって、やりながら思ってました。

—僕も「ジェラシー ジェラシー」のアレンジはかっこいいなと思いました。岡村さんはどうですか?

岡村:私たち、このアルバムに入ってる曲はほぼやったことあるんですね。

北川:確かに。

岡村:「気まぐれプリンセス」以外やったことある。ユニット曲とかは自分が参加してない曲もあるんですけど、ほぼやったことあると思って、それに感動してます。普通のツアーだと、新曲やって、ちょっと前の新曲もやって、定番の盛り上がる曲も入れちゃうと意外とやる曲がなくて。覚える曲も最近少なくなってきたところだったので、25周年のセットリストをいただいて、このメドレーを見たときに「まだまだだな」って思いましたし、これだけの曲をつんく♂さんが書いてらっしゃって、全部聴いたことがあるっていうのがシンプルに素晴らしいことだし、才能にあふれすぎていて、次元が違うなとかいろんなことを考えました。でもたくさんの曲ができてシンプルにうれしかったし楽しかったし、後輩につないでいきたいものがたくさんあるなって思いました。

—武道館のセトリは、「モーニングっていい曲がいっぱいあるんだ」ってことがあらためて伝わるメドレーでした。今回のアルバムのDisc2収録曲も全部歌い直してるんですよね?

岡村:そうですね。23’バージョンです。

—ライブで披露するのとレコーディングの歌入れだと、また違う感じですか?

北川:「​​LOVEマシーン」と「恋愛レボリューション21」は割とやり慣れてはいたんですけど、がっつりレコーディングするのは初めてだったので、あらためて歌うと「リズム難しいな」とか「ここの裏の音ってこうなってるんだ」って思いました。

—歌入れで難しい曲はありましたか?

岡村:「ちょこっとLOVE」が難しかったです。楽しい感じだし、雰囲気的には「難しい」とはならなさそうじゃないですか。でも音程の上がり下がりが意外と激しいし、コーラスのニュアンスとかセリフっぽい言い回しがけっこう難しくて。自分が想像してた以上にやることも多かったですし、こんなに難しいことを先輩の皆さんはやってたんだとか、前からそれができるのってすごいなってあらためて思いました。

山﨑:ちゃんとレコーディングするってなると、音程もリズムも難しくて。「ここにいるぜぇ!」の最初に、がなるところがあるんですよ。「ん」にアクセントをつけて歌った次にがならなきゃいけなくて、それが難しかったです。「そうだ!We're ALIVE」も、「COME ON(カモンナッ)」ってがなるところがあるんですけど、そこが難しくて、ディレクターさんとたくさん特訓しました。

—「updated 23 Ver.」と付いてるものは、過去に出たupdatedバージョンをさらに今のメンバーで歌い直して、音も変えてるんですか?

北川:音は一緒です。

山﨑:ガヤとかも、メンバー全員で同じ日にマイク一本に向かって一緒にやりました。歌割も今まで歌ってたものからシャッフルされてるので、ボーカルに関しては新しいです。

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