作曲家と絵描きとアイドルによるユニットotsumamiが語る、「好き」に忠実な作品づくり

ー楽曲制作からレコーディング、ジャケット制作など、完成するまでのプロセスについても伺わせてください。直接顔を突き合わせて作業していくのか、オンラインやデータのやりとりなど遠隔で行われているかなど、みなさんがどのようにコミュニケーションを取られているんでしょう。

青葉:楽曲の最初の種のようなものはまずは音楽チーム(otsukuri)で作りますね。基本楽曲先行が多いです。持ち回りで「いいの出来た!」とか言ってギターの弾き語りみたいなものから聴かせ合ったり、場合によっては、次どんなものを作ろう?と集まってあーでもないこーでもないとPCに向き合って作ったり、どちらかというとバンドでスタジオに入って曲作るのと似てるかもしれません。僕自身も元々バンドをやっていた人間なので、性に合ってるのかもしれないですね。ある程度形が見えたところであとはパラで動いて、サウンド、メロ、歌詞と手分けしてやっていきます。その辺からはデータのやり取りが主ですかね。これという決まった型があるわけではないですが、そこが出来た段階でのんちゃん(福井伸実)にイメージを伝えて、イラスト、MVといった流れが多いですかね。イラストに関してはある程度イメージは伝えますが、どちらかというとこの楽曲でどんな絵が出てくるだろう?と、そっちの方が楽しみなのであまり細かくこちらのイメージは伝えていません。MVの方向性だったりは、出来たイラストを踏まえて、それこそオンラインで全員繋げてあーでもないこーでもないと遅くまでやり取りしたりといった感じです。レコーディングに関してですが、mikanはある種<憑依型>な感じがあって、作品のストーリーや主人公のイメージを丁寧に話し合って歌を録っています。そこがまとまると彼女は必ず想像を超えてくるのでそこはいつもびっくりしますね。



ーそれぞれのルーツになる音楽やアーティスト、作品なども教えていただけますか?

青葉:特定の誰というのは本当に難しいですが、昔から「痒いところに手の届く音楽」が好きですね。王道と言いますか……分かりやすいものが好きですかね。ちなみに高校生の時はヘビメタ少年でした(笑)。

mikan:昔から音楽が大好きで、流行りには敏感でした。その中でもSEKAI NO OWARIさんには大きな影響を受けていると思います。ボーカルのFukaseさんの過去を勝手ながら自分と重ねていた部分があって、バンドのコンセプトやメッセージに共感しました。それと、昭和歌謡です。中森明菜さんの「スローモーション」で恋に落ちました。昭和歌謡はメロディーや歌詞に哀愁があって、強く心惹かれます。

福井:酒井駒子さんの描く女の子は、子どものやわらかさや無垢さ、少女性のなかに凛とした人間の強さや感じます。そういう可能性や多面性を私も描きたいです。

Rolling Stone Japan 編集部

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