MAZZELが語る、自走する意味、目的地に向かってすべきこと

MAZZEL

SKY-HIがCEOを務める音楽事務所「BMSG」所属の8人組グループ・MAZZELが、10月18日、2ndシングル『Carnival』をリリースした。数多くの世界的ヒットを手がける日本出身のソングライター・ALYSAらによるユニークな曲展開、全身に刺すビート、最先端の音像をまとった「Carnival」「LIGHTNING」に、SKY-HIとRyosuke“Dr.R”Sakaiが書き下ろした「Fire」などを収録。

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今年5月のデビュー以降、ショーケースライブや1stファンミーティング(Zeppツアー)、サマーソニック、そして弊誌主催ライブ『Rolling Stone Japan LIVE』などにてMAZZELを見てきたが、そのたびに、ストリートダンス出身者が多いMAZZELの魅力は8人のダンスパフォーマンスにあることを実感してきた。そして「迫力」や「アート性」の表現を重んじながらも、8人のパーソナリティを自然体のままステージでさらけ出すことで、受け手に対して未知なる体験と親しみやすさの両方を手渡している。



インタビューでも、8人は自然体なまま、自分たちの感情を隠すことがなかった。デビューからの5か月、抑えきれないほどの悔しい想いをしたことを聞かせてくれた。でも、そこに後ろ向きな空気は一切なかった。MAZZELの名前の由来は、幸福を意味する「MAZEL」に、「迷路=MAZE」と「情熱=ZEAL」を掛け合わせた造語だ。MAZZELが進む未開の地を、8人の情熱で幸福へと変えていくことだろう。

―『BMSG FES’23』で新曲「Carnival」の初披露を見たとき、びっくりしました。MAZZELが何を強みとして見せたいのか、それがより研ぎ澄まされた印象を持ちました。

KAIRYU:一曲の中にさまざまな展開が詰まっているので、最近のトレンドも抑えつつ、しっかりMAZZELらしさを出せているのかなと思います。それは「Carnival」だけではなく収録曲全部ですが、その集大成が「Carnival」かなと思っています。刺激的なパフォーマンスで、僕たちにとっては挑戦であり証明でもあるので、これからもパフォーマンスしていくことが楽しみです。

—前回取材させてもらったのがデビュー時期の5月で、この5カ月間、いろんな舞台に立って、嬉しい瞬間も悔しい瞬間もあったのではないかと想像します。この5カ月、どんなことを考えて、今MAZZELとして何を見せたいと思っているのか。それを一人ずつ聞かせてもらえますか。

EIKI:デビュー当初は新しいことだらけで、毎日が「歌うのが楽しい」「踊るのが楽しい」という感情だったんですけど、最近はより他のボーイズグループを意識するようになって、さらに成長していくには何が必要で、何をしなければいけないかがだんだんわかってきました。『BMSG FES’23』に来てくださったのでご存知だと思うんですが、僕たちの目の前にBE:FIRSTっていう、とても大きい背中があって、歓声の違いなども誰が聞いてもわかるような感じで。それを聞いて僕たちも悔しい気持ちになったんですけど、「Carnival」は、歌詞にもあるように、そういったモヤモヤの煙とか迷路を抜け出していくんだという僕たちの強い意志が込められた楽曲だと思うので。このタイミングで「Carnival」をすごく意味のあるものにしたいなって、すごく思います。

TAKUTO:デビューした頃は、「やっとデビューできた」っていう、浮かれてるわけじゃないですが、嬉しさの方が大きくて。もちろん「負けないぞ」といった気持ちもありつつ。EIKIも言ったように、レコーディングにしろ振り入れにしろ新しいことばかりで、目の前のことで精一杯な毎日だったんですが、今はいい意味での慣れやちょっとした余裕も出てきたかなと思います。たとえば「ここ、もうちょっとこうしたほうがいいよな」ってメンバー間で話す時間が増えたり、「もっとこうしたほうがいいんじゃないんですかね?」ってスタッフさんに提案できるようになったり。デビュー前やデビュー当初はスタッフさんや社長であるSKY-HIさんに言われたことをただ一生懸命にする、みたいな感じが少しはあったと思うんですが、今は自分たちがもっと成長していくためにどうすればいいかを全員が考えて行動できているので、このままやっていれば―――時間はかかるかもしれないけど――いい方向にいくんじゃないかなって、希望を持ちながらやっています。

RYUKI:各々そうだと思うんですが、デビュー直後やオーディションの時は、やっぱり「SKY-HIさんに認められたい」「他のメンバーに負けたくない」ということを音楽面でも意識していた部分があったんです。でも今は逆で、たっくん(TAKUTO)も言ったように「メンバーでいいものを作ろう」って。MUZEという僕たちのファンができたことによって、自分のためじゃなくて、「MUZEに喜んでもらえるようにラップしよう」「MUZEが安心して応援できるようにすごい音楽を作ろう」という意識に最近はなっています。そんな中で「Carnival」をリリースできることがとても嬉しいです。

NAOYA:パフォーマンス中の安心感やメンバーへの信用感が増えました。パフォーマンス中も「このメンバーだったら大丈夫やろ」って任せられるし、「次、行ったれ! かましたれ!」ってメンバー全員に思ってますし、自分も安心して表現できる。パフォーマンス中に目が合うタイミングも多くなりました。アクシデントがあったときも、言葉を交わさずに目だけで意思疎通してメンバーみんなでそれを乗り切ったこともあったので、本当に、信用度と安心感とリスペクトがデビュー当初と比べたらすごく高くなっているなと思います。

HAYATO:「Carnival」は挑戦的だなと思っていて。デビュー曲が「Vivid」だったので、MAZZELはすごく爽やかでエナジーのあるグループだというように思っている方もいると思うんですけど、2ndシングルにはまた違った曲調の「Carnival」なので、MAZZELとしてもパフォーマンスのクオリティやみえ方が一段階変わるんじゃないかなと思います。みなさんがどういう反応をされるかまだわからないんですが、どのような反応があったとしても、僕たちが2ndシングルに「Carnival」を持ってきて早めに挑戦ができたことにすごく意味があるんじゃないかなって思います。



SEITO:まだ新人なので「MAZZELはこんなグループだ」ということを毎度見せていかないといけない――大袈裟に言えば、僕たちの未来がかかってるようなライブを毎回やらなければならないと思ってるんですが、そのたびに、メンバー同士で話し合うようになりました。SKY-HIさんからも、MAZZELは自走することを求められたりして。自分たちで色々考えるための話し合いが増えると、メンバーへのリスペクトも増えましたし、いいことも悪いことも話せるようなチームワークができたなと思います。

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