キティー・デイジー&ルイス、ロックンロール3兄弟が振り返るデビュー15年の歩み

 
3兄弟が選ぶ、お気に入りのシングル曲

―さて今回の来日に合わせ、日本のファンに向けた『Singles Collection』が先頃発売されました。こうしてまとめて聴くと、シングルだけでもなかなか多様な曲があるなぁと感じるわけですが、そもそもどの曲をシングルにするかというのは自分たちで決めているんですか?

ルイス:基本的には自分たちで決めている。「Going Up The Country」のようにレーベル側が決めて出したものもあるけど、レーベルの意向はそんなに意味をなさないと思っているから。まずは自分たちが気に入らないと。

デイジー:そのシングルが成功するどうかは、私たちにはそんなに関係ないことで。自分自身が好きな曲かふたりの好きな曲じゃなかったらシングルにはしたくないし、それをA面にするのが難しかったらB面に収めるようにしている。


Photo by Yukitaka Amemiya

―ちなみに、ここに収めたシングル曲で特に気に入っている曲を選ぶとすると?

ルイス:う~ん、難しいな。

キティー:私は「Mean Son Of A Gun」。自分が初めてライブで歌った曲なので、特別な思い入れがあるの。

―10代前半のときの録音だから、声が若いですよね。

キティー:そうなの。今とはずいぶん違う声でね。「Mean Son Of A Gun」は母がチャリティーショップで古いレコードを買ってきて、そこに入っていた曲で、「これを歌ってみて」と言われて歌ったのを覚えている。ギグではドラムを叩いて何度か歌ったんだけど、叩きながら歌うのが難しくてね。父に「ドラムじゃなくてハーモニカを吹いたらいいじゃないか」と言われ、それで初めてハーモニカを吹いたという思い出もある。この曲はライブで演奏するときに必ず「行くぞ!」って気持ちになるんだよね。徒競走でピストルがバーンと鳴るのを合図に走り出す、あの感じ。ライブの終盤で演奏することも少なくないんだけど、そういうときには、「よし、ここまで辿り着いたぞ」って感じる曲でもある。

―デイジーはどれですか?

デイジー:う~ん、どれかなぁ。私も1曲選ぶなら「Mean Son Of A Gun」かなぁ。

ルイス:僕は「(Baby) Hold Me Tight」。ロッキンな感覚がいい。スウィングを演奏するのが好きなんだ。あと「Going Up The Country」。この曲を演奏するのをオーディエンスが待ち望んでいるのが伝わってきて、演奏を始めたときに気分がいいんだ。

キティー:どの曲にもそれぞれ何かしらの思い出があって、ときどきそれがよみがえってくるのが音楽のよさだったりもする。私が「Mean Son Of A Gun」をレコーディングしたのは確か12歳のときで、その頃に家族みんなで動物園に行ったなぁとか、そういうことも思い出せるのがいいんだよね。

―いつか『SINGLES COLLECTION Vol.2』を出せるように、これからまたいい曲をどんどん作っていってくださいね。

キティー:ありがとう。来年出す予定のアルバムも期待していてね!







キティー・デイジー&ルイス
『Singles Collection』
発売中

シングルでリリースされた全15曲を年代ごとに収録
初CD化「Ride」「Baby Bye Bye (KDL vs. Slimkid3)」追加収録
初回封入特典:ロゴ・ピック
詳細:https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=13666


日本限定カラー・ヴァイナル再発
『Kitty, Daisy & Lewis』:パープル・ヴァイナル
『Smoking In Heaven』:ブルー・スモーク・ヴァイナル
『The Third』:トランス・ブルー・ヴァイナル
『Superscope』:ネオン・ピンク・ヴァイナル
※いずれも300枚限定
詳細:https://www.beatink.com/artists/detail.php?artist_id=394

Translated by Tomomi Hasegawa

 
 
 
 

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