米国で起きた大量殺人事件の件数、歴代ワースト2位に

だが、今年もっとも頻発しているのは、公共の場所以外の大量殺人だ。ユタ州の事件のように、家庭内で発生している。

今年BBCはアメリカで銃乱射事件が急増している原因を分析し、アメリカ国民がかつてないほど銃を所有していることが判明した。2020年に銃の販売件数は歴代最多を記録し、2300万丁の火器が販売された。FBIによれば、ジョージ・フロイドさん死亡事件や連邦議事堂襲撃事件の余波による暴動を受け、銃販売の際に行われる経歴チェックも増えているという。より多くのアメリカ人が銃を手にするようになり、他殺・自殺など形態を問わず、銃による暴力事件が増えている。

BBCの調べでは、アメリカ国内の銃による死者数で銃乱射事件が占める割合は1.1%でしかないが、意図的に銃を乱射する事件は増加傾向にある。アメリカでもとくに凶悪な銃乱射事件の上位10件のうち、9件はここ16年間に起きている。

今年5月、銃による暴力事件に詳しい専門家はAP通信の取材に対し、銃の販売件数の増加、銃規制法の脆弱性、新型コロナウイルスのパンデミックによるストレス、国を二分する政治的風潮に加え、「アメリカ文化が次第に暴力傾向にある点」を事件急増の理由として挙げている。

先月26日付のニューヨークタイムズ紙の報道によると、25日の乱射事件の死者数はメーン州の年間殺人死者数とほぼ同じだそうだ。メーン州ルイストンのデイヴィッド・サンピエール警察署長は、「まさに理解の範疇を超えた悲劇だ」と発言した。

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from Rolling Stone US

Akiko Kato

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