blink-182『ナイン』考察、レガシーもクロスオーバーも体現してしまうバンドの今

ブリンクが体現するストリート・カルチャー感

そしてもう一つ、blink-182の持つストリート・カルチャー感にも注目したいのだが、このアルバムのアートワークは、LAのグラフィティ界のレジェンド、RISKが手がけていたりする。これまでにも、アルバムや配信曲のジャケットはストリートでのプロップスの高いアーティストたちが関わってきたのだが、これは特にトラヴィスのストリート系人脈によるところが大きそうだ。

音楽的にも、ヒップホップやEDMのアーティストとのコラボレーションも数々手がけているし、そういう音楽とカルチャーのクロスオーバーにかけてはかなりのキーマンとなっている。このクロスオーバー感は、夏に行われた全米ツアーにも表れていて、ヘッドライナーをラッパーのリル・ウェインとともに務めたのも話題となった。しかも、そこでは1999年発表の『エニマ・オブ・アメリカ』の20周年を祝して、このアルバムの楽曲全曲を再現して見せたという。そういうレガシーもクロスオーバーも体現してしまうblink-182にとって、『ナイン』は自分たちの「今」というものを表現しようと格闘したアルバムなのかもしれない。




<INFORMATION>


『ナイン』
blink-182
ソニーミュージック・インターナショナル
発売中

各配信サイトにて配信中。
https://sonymusicjapan.lnk.to/BLINK182NINE

収録曲
1. The First Time | ザ・ファースト・タイム
2. Happy Days | ハッピー・デイズ
3. Heaven | ヘヴン
4. Darkside | ダークサイド
5. Blame It On My Youth | ブレイム・イット・オン・マイ・ユース
6. Generational Divide | ジェネレーショナル・ディヴァイド
7. Run Away | ラン・アウェイ
8. Black Rain | ブラック・レイン
9. I Really Wish I Hated You | アイ・リアリー・ウィッシュ・アイ・ヘイテッド・ユー
10. Pin the Grenade | ピン・ザ・グレネイド
11. No Heart To Speak Of | ノー・ハート・トゥ・スピーク・オブ
12. Ransom | ランサム
13. On Some Emo S**t | オン・サム・エモ・シット
14. Hungover You | ハングオーヴァー・ユー
15. Remember To Forget Me | リメンバー・トゥ・フォーゲット・ミー
16. Out Of My Head | アウト・オブ・マイ・ヘッド ※日本盤ボーナストラック

【関連サイト】
オフィシャルサイト(英語) https://www.blink182.com/
ソニー・ミュージック アーティストサイト(日本語) https://www.sonymusic.co.jp/artist/blink182/
オフィシャルFacebook @blink182 https://www.facebook.com/blink182/
オフィシャルinstagram @blink182 https://www.instagram.com/blink182/
オフィシャルTwitter @blink182 https://twitter.com/blink182
オフィシャルYouTube https://www.youtube.com/channel/UCdvlHk5SZWwr9HjUcwtu8ng


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