THE BACK HORNが大切にする「生きる力」と「日本語の深み」

THE BACK HORN (Courtesy of SPEEDSTAR RECORDS)



この4年間で変化したこと

―取り調べはこのへんで終わりにして(笑)、ニューアルバム『カルペ・ディエム』のことを聞かせてください。今回は4年ぶりのオリジナルフルアルバムですが、この4年間でバンドはどう変化しましたか?

岡峰:前作からの4年間、実はいろいろやってたんですよ。プロデューサーに亀田(誠治)さんに入ってもらってバラードのシングルを作ってみたり、宇多田ヒカルさんと共同プロデュースで曲作ったり、それ以外にもTHE BACK HORNだけでもシングルも出したり。そうしたら自分達の20周年のタイミングも重なり、20周年のツアーをやったりベスト盤を出して。それからインディーズ時代の曲たちが廃盤になっていたんで、それを録り直して出したり……。この4年間は全然ブランク感はないですね。むしろ精力的に動いていた時期だったからこそいろいろなものも溜まってきたというか。曲に対する思いもバンドに対する思いもいろいろそこで培ってきた時間でしたね。

―アルバムの具体的な制作期間は?

岡峰:アルバムの制作は最近だったんです。今年2月の武道館までは20周年のツアーで周年イヤーに集中していた時期で。で、2月に20周年ツアーが終わって、2月いっぱいは各々リフレッシュして3月にメンバーで集まった時に、どういう活動をして行こうかっていう話になり、やっぱりアルバムをオリジナルで作りたいなと。それで21年目に向かっている自分たちの想いを全部新曲で表すためにも、その前に出してたシングルは入れない方向でやってみよう、というところから始まりましたね。

―シングルを入れないのはかなり潔いですよね。

山田:いろんな意見もありましたけど、21年目としてすべて新しいカタチで出していこうという風にはなりましたね。

―20年で一区切りして、そこから先の第一歩がこのアルバムなんですね。

岡峰:そうですね。その上で、実際どうやって作っていこうか話していく中で、ギターの栄純が「こういう作り方おもしろいんじゃないか」っていう提案をしてきたんです。THE BACK HORNは俺と栄純と山田の3人が曲を作るんですよ。だからその3人が3曲ずつ作っていったら9曲になる。9曲あるとアルバムの全貌が見えるよねって。それで、栄純がTHE BACK HORNでどういう曲が聴きたいかをリストにしてみて、「こういうスタイルの曲で、こういう曲調で、テンポ感はこういう曲」みたいな感じのリクエストを俺と山田に言ってきて、そのテーマに沿って曲を書きました。で、ドラムの松田は歌詞を書くんで、3人が書いた曲の中から一曲ずつ詞を書いたら、バンドの4人全員がアルバムに向かえる、っていうところから楽曲作りが始まった感じですね。

―4人全員が物理的に公平にアルバム全体に向かうっていう、とても民主的な制作ですね。

岡峰:自分達にとっても初めての取り組みではありましたね。

―栄純さんからは、作曲に際して具体的にどういうテーマの指示が来たんですが?

岡峰:自分には、スラップで押すような16ビートの曲を作ってみてと。もう1曲はミドルテンポのちょっと哀愁があるようなバックホーンっぽいグランジっぽい曲、もう1曲がいい感じのメロディの曲を作れっていう(笑)。

山田:そこはザックリ(笑)。

―そのザックリオーダーのいい感じのメロディがM5の「ソーダ水の泡沫」ですか?

岡峰:そうですね。本当は『和風なメロディで』と言われたんですけど、和風な感じにならなかったという(笑)。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE