心が弱いからうつになるのか? 「自虐的世話役」を美化する日本社会

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2019年9月に書籍『なぜアーティストは壊れやすいのか?』を出版した、音楽学校教師で産業カウンセラーの手島将彦。同書では、自身でもアーティスト活動・マネージメント経験のある手島が、ミュージシャンたちのエピソードをもとに、カウンセリングやメンタルヘルスの基本を語り、アーティストや周りのスタッフが活動しやすい環境を作るためのヒントを記している。そんな手島が、日本に限らず世界の音楽業界を中心にメンタルヘルスや世の中への捉え方を一考する連載「世界の方が狂っている 〜アーティストを通して考える社会とメンタルヘルス〜」をスタート。第7回は、民間でももちろんのこと、クリエイティブな仕事に関わる人達も抱え込む人が多いという"うつと双極性障害"をテーマに、産業カウンセラーの視点から考察する。

メンタルヘルスに関わる問題では「うつ病」という言葉がすぐに思い出されるかもしれません。「ボス」という愛称とともに、一般的にはタフなイメージのあるブルース・スプリングスティーンですが、彼は自身のうつ病とその闘病について公表しています。他にも、ジェイムス・ブレイクやビヨンセなど、多くのアーティストたちもこの病に苦しんでいたことを公表しています。



もうひとつ「双極性障害」があります。これはかつて「躁うつ病」と呼ばれていたものですが、パッション・ピットのマイケル・アンジェラコスやマライア・キャリー、シニード・オコナーなどがこの病であることを公表していますが、注意すべきは「うつ病」と「双極性障害」は似ていながらも異なる病だということです。異なるということは対処方法も変わってきます。

Rolling Stone Japan 編集部

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