Masayoshi Iimori、音楽活動10年目で表現した「ダンスミュージック」の自由さ

―「Friday feat. TYOSiN」をリードトラックにしたポイントはどこにありましたか。

この曲は世代もジャンルも違うTYOSiN氏と「トランス」というキーワードで繋がり、奇跡的なバランスで完成させる事ができた一曲だと思います。僕が大切にしている「ジャンルの横断」というものを一曲の中で表現できた曲だと思うので、リードトラックとしました。

―ラストの「Alcohol feat. Relect」はひと際激しい楽曲ですが、どんなコンセプトで作った曲ですか。

RelectもFellsiusと同じく音楽活動以外でも遊ぶことのある友人です。アルバムを制作する前から「一緒にハード系の曲を作ろう!」と声をかけていて、当初予想していたラフな感じよりかなりいいものが出来上がりそうだったのでに入れようと思いました。この曲は僕のルーツでもあるハードコアを含んでいて、かつこの前のHopezという曲からの「これで壊してアルバムは終わり!」という流れにしたかったので、最後にしました。

―人気アーケードゲーム『beatmania IIDX 27 HEROIC VERSE』に収録された「NEWALONE 」のExtended Mixについて。ゲームとご自分の音楽との関係をどのように考えていますか。

ダンスミュージックにおいてその関係性は非常に重要だと思っています。元々ゲームミュージックは繰り返しの多い電子音楽だと思うので、ヒップホップのプロデューサーへの影響も非常に強いです。

―アルバム1枚を通して聴くことによる、リスナーの「疑似クラブ体験」のようなことは考えていたのでしょうか。

ダンスミュージックに限らず、アルバムを通して聴くことはクラブというより擬似コンサートに近いと思っています。僕の場合はアルバムを出し、それらの曲をDJでプレイすることで初めて「クラブ体験」になると思っています。中々シミュレーションとしてクラブ体験を提供することは難しいと、この回答を書いているコロナウイルスによる自宅待機期間中に思いました。

―Official髭男dismとの共同プロデュース曲「可能性 (prod.Masayoshi Iimori)」、YouTuberアバンティーズへの提供曲「アバみ」、シンガーソングライターReolへの提供曲「insider」を聴くと、それぞれの個性に寄り添いつつIimoriさんご自身の存在もしっかり残していると思います。歌がメインのアーティストへの楽曲提供、プロデュースではどんなことを大事にしていますか。

僕はあまり器用ではないので「このアーティストだからこういうサウンドが一番マッチするだろう」というようなことはあまり考えていません。その分、自分のサウンドを全力で出して、かつ相手の意見をほぼ全て取り入れることを大切にしています。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE