キング・クリムゾン「21世紀のスキッツォイド・マン」当事者たちが明かす50年目の真実

集団作曲とパッチワークの過程(1)

「私にしてみれば、あれは集団作曲だった」この4月、フリップはローリングストーン誌に楽曲の発端についてこのように語った。「あの5人の若者たちでなければ不可能だっただろう」

「スキッツォイド・マン」の起源を回顧して、フリップはそれはあたかも物理的な存在であるかのようだったと語る。「私がそいつに初めて出会ったのがいつか、あるいはそいつが私に出会ったのがいつか、はっきり覚えている」「グレッグ・レイクはたしかこんなふうに言っていた。『なあ、ちょっとこれについてきてくれ。こんなアイデアがあるんだ』」フリップは続けて、この楽曲を象徴するヴァースのリフを口ずさむ。「バーン、バディディー、ガーキー…」。


ロバート・フリップによる「スキッツォイド・マン」作曲プロセスの解説音声

この音楽的な空白に足を踏み入れたのは、イアン・マクドナルドだった。

「グレッグはリハーサル室でこの6音のメロディを弾き出した」とマクドナルドは語る。「彼が演奏し始めるなり、私はメロトロンのところまで行って『ダーダーダー』という半音で上昇するフレーズを弾いてみた」

そこにジャイルズは爆裂するドラムフィルでリフに区切りを打った。彼は爆音でセクションを舵取りしたのを覚えている。

「このリフには自分のようなドラマーにとってはおあつらえ向きの肥沃さがあった」と彼はEメールに記している。「ドラムが入り込む余地がたくさんあったし、テンポはツーバスやキット全体で速く、ミディアムに、あるいはゆったりとフィルを叩くのにぴったりだった。リフに合わせて好き勝手やるのもとても楽しかった。好き勝手というか、リフの上から下から斜めから自由に即興演奏すること、と言ったほうがいいだろうか」

ヴァースについては、フリップの思い出すところによれば、ヴォーカルのバッキングをひとつの耳障りな反復するコードだけにしようと言い出したのはレイクだったという。「グレッグが、そのコードをとにかく鳴らしてくれと言うんだ。[歌い出す]『バッ……バッ……バッ……』」

「あのセクションにはほとんどドラムがなかったが、私がマイケルにこう提案した。『最後の小節にだけ入ってきて、そして止めるのはどうだい』」マクドナルドはこのように付け加えて、ヴァースの終わりにあるタイトルそのものの一行にさらなるドラマを与える急転直下のドラムの起源を説明してくれた。

Translated by imdkm

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