LOW IQ 01の青春時代「ストリートカルチャーの幕開け、1993年」

ー裏原ブームの先駆者たちってイチさんから見ると、同世代って感じですか?

同世代というより、ちょっと上かな。イメージ的にロンナイから来てる。大貫さんが師匠というイメージ。点と点が繋がってきて、「AIR JAM」の前夜祭的な感じがあって、各地のドメスティックブランドではメインストリームじゃないものがかっこいい感じになってきたよね。あとは世の中で言うと、音楽が印象的かな。1993年はまさしく俺が思うTHE90年代じゃない? 毎回この話も出るんだけど、80年代に歌謡曲という言葉がなくなって、90年になってJ-POPという言葉が出てきて、1993年ってその安定期なんだよね。やっぱり当時売れている曲はCMかドラマだよね。覚えているのは広瀬香美のアルペンのCM。さっきのザウスにも繋がるけど、このCMを聴いて、「すげえ声高いな」って思ったのを覚えてる。

ー広瀬香美さんの高いキーが今でも頭に残ってますよね。

この曲はいい歌だなと思った。J-POPはあまり聴かなかったんだけど、唯一CDを買ったのがザ・ブームの「島唄」だね。すごくいい曲だと思って、聴いていると涙が出そう。後にザ・ブームのトリビュートで「島唄」をやらせてもらっているんだけども。90年代のイメージはWANDSとかDEENのイメージ。とにかくCDの売上が半端ないよね。あと、CHAGE and ASKA。当時、THE 虎舞竜の「ロード」がいきなり100万枚突破して、「YAH YAH YAH」は300万枚売ってるってすごいよね。THE 虎舞竜ってこういう感じじゃなかったんだよね。もともとキャロルみたいな感じで、革ジャン、革パンのジョニーと永ちゃんみたいな感じ。急にこれでJ-POPみたいになって、ファンレターに書いてあった実際にある話を歌詞として起こして、いろいろ問題もあった。この時代はミリオンがガンガン出てるんだよね。

ートップ30以上は全部ミリオンのようなイメージですね。

考えられない。いい時代。「TRUE LOVE」とかそうだよね。この曲も結局、『あすなろ白書』で。1993年って木村拓哉がまだ主役じゃないんだよね。稲垣吾郎とかもこれぐらいの時にいろいろやっているんだけど、「TRUE LOVE」もチェッカーズ解散後売れて。名曲ですよね。あと、オリジナル・ラブの「接吻」がいい曲なんだよね。裏原が出てきたけど、渋谷系って言葉が安定してきた時期でもある。ここで1番笑っちゃうのはヒップホップ違いなのはm.c.A・Tでしょ。「Bomb A Head!」はマスとコアのイメージが違う、J-POPのヒップホップで。EAST ENDの「DA.YO.NE」もそういう感じになっていっちゃって。一般に知られて、紅白にも出てる。ちょうどヒップホップも市民権を得て、ラップという言葉が知られるようになってくるんだよね。アメリカのチャートもヒップホップになってきている時代だし。あとはこの頃はドラマがおもしろいんじゃない?

Rolling Stone Japan 編集部

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