スネイル・メイル×J・マスキス(ダイナソーJr) フジロックで実現した夢のオルタナ対談

 
ライオットガールとLGBTQについて

―リンジーはミュージシャンを志すにあたってメアリー(・ティモニー)の指導を受けたそうですね。

リンジー:そうだよ。1年間くらいメアリーに習ってた。

―メアリーとJはもしかして面識があるのではないかと思いまして。

J:いや。

―彼女もボストン出身ですよね?

J:メアリーは知らない。

―ヘリウムというバンドのメンバーです。

J:バンドは知っているけど、出身までは知らないよ(笑)。ロードアイランドかもしれないし。知らんけど。

リンジー:あー、ロードアイランドっぽい。



―彼女(メアリー)たちが90年代にライオット・ガールの一派として活動していたのをJは見てきているわけですよね?

J:うん。

―そして今、ガールというだけでなく、よりジェンダーフリーな環境でみんなが自由になり始めました。

J:そうだね! ライオット(暴動)を始めたよ!!

―若い世代は、LBGT……LGBTQを含め、おおらかに表現の自由も主張しています。

リンジー:その通り!

―すみません、ついLGBTQの言い方を間違えてしまいました(苦笑)。

J:アルファベットの文字が増えたからね。

リンジー:すっごくいっぱいあるよ。

J:数字もあるし文字もある。

リンジー:数字もあるの? とにかく、そう言ってくれてありがとう!


Photo by Kazma Kobayashi

―90年代当時に比べたら今の方が自由な空気があることは、実感しますか?

J:俺には全く分からないよ。俺には発言の自由が元からあったからね。

リンジー:確かに、自分がティーンエイジャーだった時にライオット・ガールを聴き始めてから、EPを3枚作るくらいまでの間に変化があった。最初は、(恋人について歌うときに)「She/Her」を使って、自分がゲイであることを曲の中でオープンに歌うのに対して違和感があったけど、今では音楽をやっているゲイの人がいっぱいいて、特にタブーだとはされていない。自分も特に壁を乗り越えないといけないとは感じない。ゲイのコミュニティの中で、のんびりやっている感じ。自分はそもそも声を高らかにあげるタイプじゃないんだ。シンプルに音楽をやっているゲイの一人としてやれているから、ある程度楽になったと思う。それはすごくいいことだと思うよ! ヘイトクライムに巻き込まれる不安とかもない。


Photo by Kazma Kobayashi

J:(通訳が筆者に同時通訳しているのを見て)通訳は、司会の人に実際どういうことを伝えているんだろうね。

リンジー:ハハハ、そうだね!

J:ヒッヒッヒ!

通訳:97%くらいは伝えてますよ!

リンジー:そうだろうね。

全員:ハッハッハ!

Translated by Hanako Tabata, Emi Aoki

 
 
 
 

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