アンダーワールド、美しい音と光に溢れたヒット曲連発の5年ぶり来日単独公演

アンダーワールド

アンダーワールドが約5年ぶりとなる来日公演を開催。9月30日は難波Hatchにて単独公演、10月4日、5日はサカナクションとの2マン公演となる。

9月30日に大阪・難波 Hatchにて行われた単独公演のライブレポートを掲載する。

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定刻19時、歓声に迎えられてカール・ハイドとリック・スミスのふたりが登場すると、1曲目は2022年ヴァージョンのシングルがリリースされている「Juanita」。カールの歌と次第に重なっていく電子音、ヴォイス・サンプルが期待を煽り、じょじょにトラックがビルドアップされると満を持してビートが入ってくる。フロアの盛り上げ方を知りつくしたオープニングだ。カールはのっけから歌い踊り、オーディエンスを沸かせまくっている。ステージングはシンプルで、ふたりや曲のイメージを映すスクリーンがバックにあり、曲に合わせて色や動きを変えていくライティングがあるだけだ。あくまで楽曲とカールのパフォーマンスで見せるということなのだろう。その照明が温かい黄色に変わると、2曲目は「Two Month Off」! 「You bring light in, you buring light in......」、序盤から名曲の連発でフロアはすでに半狂乱だ。

カールがのちのMCで「こんなに日本から離れていたのははじめてだよ」と話していたが、長く日本のリスナーに愛されて続けてきたアンダーワールドの、じつに5年ぶりの来日公演である。もちろんその間には音楽ライブ自体が困難に見舞われたパンデミックがあり、だからそこに集まったオーディエンスの渇望感は半端ないものだった。ステージを所狭しと動き回り、歌い踊るカールに応えようと踊り、手を掲げ、そして踊る。



オールタイム・ベストと言っていいヒット曲連発のセットリストのなかで、アクセントとして効いていたのが2018年以降に取り組んでいた『Drift』シリーズの楽曲だ。ドラムンベース風の高速ビートの上でカールがラップでまくしたてる「S T A R」、シリーズのなかでもとりわけクールなハード・テクノ「Border Country」。『Drift』はアンダーワールドがいま一度制限をかけずに自分たちの創作を追求するためのプロジェクトだったわけだが、そのなかからとくにダンサブルな楽曲をピックアップするとこんなにもライブで映えるのか、と驚かずにはいられない。

Rolling Stone Japan 編集部

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