クーデターの連鎖生む、対テロ軍事演習の実情 米

SOCAFRICAの担当者は関係を否定

AFRICOMは、米国の軍事演習参加者のうち何人が母国でクーデターを主導するかという情報を逐一集めているわけではないと話す。だが、参加者によってアフリカ西部の5カ国で少なくとも9回のクーデター(そのうち8回は成功)が行なわれているのも事実だ。実際、クーデターは2008年以降、ブルキナファソ(3回)、ギニア、マリ(3回)、モーリタニア、ガンビアで起きている。

SOCAFRICAのサンズ氏は、米軍の軍事演習とクーデターとの関係を依然としてして否定する。その一方で、原因は米国が抑圧的な政権——サンズ氏自身の言葉を借りれば、「国民の権利や意志に必ずしも沿っていない統治」——とパートナーシップを結んだことにあると示唆した。軍事演習参加者が反乱を主導していることや抑圧的な政権とのパートナーシップにもかかわらず、サンズ氏は米国の支援を続ける「以外選択肢はない」と主張する。その一方で、反乱の抑制に関しては無策だ。

「言っておきますが、協力関係にあるパートナー、あるいは過去に協力関係にあった国でクーデターが起きたと聞くたび、私は誰よりも驚き、ショックを受けます」と、記者会見の場でサンズ氏は本誌に語った。「私たちは、こうした事態を防ぐための対策をいまだに見出せずにいます」

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from Rolling Stone US

Translated by Shoko Natori

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