「第73回NHK紅白歌合戦」初出場が決まったBE:FIRST。彼らは7人全員がフロントマンで、「センター」も「リーダー」も存在しない。そんなメンバーたちのライブパフォーマンスにおける個性に迫った「Rolling Stone Japan vol.20」掲載のソロインタビューを年末に向けて連日お届けする。3日目はMANATO。※この記事は2022年9月発売「Rolling Stone Japan vol.20」に掲載されたものです【写真を見る】「THE FIRST FINAL」でのパフォーマンスとてつもなく難しい歌もさらりと魅せる歌唱力と表現力を持つMANATO。『BE:1』で異色のかっこよさを放つ「Milli-Billi」は、MANATOによる「マイクリレーをしたい」という発案から生まれた。R&Bやヒップホップなどのブラックミュージックに対する深い愛をルーツに、MANATOの表現と表情は益々深みが増している。
ー初ライブからの1年で、最も記憶に刻み込まれているステージは?MANATO 最初の『SUPERSONIC』のステージと、初めてのワンマン(2021年11月5日開催『“FIRST” One Man Show -We All Gifted.-』)と、『VIVA LA ROCK』は、節目のライブだったこともあって鮮明に覚えています。『SUPERSONIC』は、合宿の様子とかを番組で追いかけてもらっていた中で、お客さんからしたら初めて会う場で。それまでは合宿の様子が放送されている頃に、僕たちはもうグループを結成していて……というところが、やっとお客さんと時間軸が一致したという感覚がありました。ワンマンは僕たちのことを知ってくれている人が多く来る場所で、デビュー曲を出したタイミングでもあったので、とにかく自分たちのこれからの方針と、もっと応援してもらえるようなステージをしようということを見据えたライブで。『VIVA LA ROCK』はロックフェスの中でもやっと初めて出させていただけたライブで、自分たちを魅せなきゃいけないんだけど、歴史のあるフェスに対して失礼にならないように、というバランスが難しくて。でも印象に残るようにMCで刺さる一言を考えたり、『VIVA LA ROCK』のために曲を作ったり、そこに向けて熱を込めて準備していたので気合いが入ってました。フェスでしか味わえないあの感覚……エネルギーをお客さんと綱引きしている感じというか。
ーエネルギーの綱引き。いい言葉ですね。MANATO 自分たちがパフォーマンスしているんだけど、みんなで盛り上げているという、フェスでしか味わえないあの感覚がすごく楽しくて新鮮だなというふうに感じたことを覚えています。
ーライブパフォーマンスにおいて、自分と真逆なものを持っているなと思うメンバーは?MANATO 僕以外のメンバーは自分の持ち味のアピールに長けていることを、正直、オーディションのときから感じていて。僕はクオリティ重視でずっとやってきたので、「アーティシズム」という部分ですごく勉強になって。角度ひとつだったり、カメラアピールだったり、アーティストとしての魅せ方においてはオーディションのときから温度差を感じて勉強になったんですよね。今も6人に対してそう思うことはあります。RYOKIくんとSHUNTOに関しては声自体にオリジナリティがあって爆発力をもたらしてくれるし、SOTAくんはダンスとラップでBE:FIRSTに華を添えるパフォーマンスをしてくれるし、RYUHEIはその曲の空気感をシンプルに何の飾りもつけずに印象付けてくれるような存在だし。LEOくんにはエアリーボイスみたいなイメージを自分は最初から持っていて、楽曲とマッチしたときに引き立つので尊敬しているし。JUNONくんはキーの広さが頼りになっているし、ダンスも未経験と言いながら一番成長しているメンバーで。本当に一人ひとりにいいところがあって、勉強になっているなと思いますね。