のん、ハローキティと共演したVR空間でのスペシャルライブ

のんの「なんと次は、あの方が来てくれます」という紹介を受けて、スペシャルコラボパフォーマンスのゲストであるハローキティが登場。声高く曲名をコールし、「ナマイキにスカート」へ繋いでいった。


のんとハローキティが共演

可愛いだけじゃないどこかクセのある楽曲の世界観は、一筋縄ではいかないポップアイコンのハローキティともベストマッチ。ボリュームあるパンツをのんが揺らすと、ハローキティもレースのあしらわれたスカートをゆらゆらとひるがえす。時にアイコンタクトを取りながら楽しく歌い踊る様子は、ガールズトークが目の前で繰り広げられているようだった。

ハローキティをステージから送り出すと、ステージは暗転。先ほどまでの煌びやかな空気が一変して、しっとりした雰囲気に包まれた。ポロポロと転がっていくギターの音色、夜更けを彷彿する薄暗いステージ、しゅわしゅわと空へ昇っていく淡い光。のんはスゥッと「エイリアンズ」の世界に潜りこみ、歌詞をひとつひとつ落としていく。その歌声は清らかに澄み切っていって、言葉の美しさが一段と際立っていた。

ラストに投下されたのは、のんが監督・脚本・主演を務めた映画『Ribbon』をテーマにコロナ禍で制作されたという「鮮やかな日々」。爽やかで素朴なサウンドは、地に足をつけて自分の人生を生きるフラットな彼女自身を感じさせる。誇大に見せるでもなく謙遜するでもなく、ありのままののんを音楽に刻む。変わってしまった日々のなかでも揺るがない凛とした信念を、颯爽と歩く姿で示したのだった。

役者でありシンガーでありクリエイターである女優・創作あーちすと、のん。『SANRIO Virtual Festival 2023 in Sanrio Puroland』で仮想空間に舞い降りた彼女は、ポップな空気を放ちながらも、きちんと生の匂いがしていてリアルだった。力強さも可憐さも過激さも儚さも、どれも紛れもないのん自身。だって彼女は、ひとりの人間なのだから。嘘のない表現で真っすぐに向き合っているのんの次なる一手が今から楽しみだ。

【写真を見る】サンリオバーチャルフェス2023でハローキティと共演する、のん(全14枚)



Text:Ayaka Sakai
Photograph:Koki Takezawa

のんオフィシャルHP https://nondesu.jp/
ライブ視聴情報 https://v-fes.sanrio.co.jp/

Rolling Stone Japan 編集部

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