Gacharic Spinの最終形態、アンジェリーナ1/3が語るアルバムで描いた二面性

―では、アンジーさんからメンバーさんそれぞれについて教えてもらっていいですか。

アンジー:なんか照れくさいですけど、わかりました(笑)。まずベースでリーダーのF チョッパー KOGAさんは、私のことを見つけてくれたメンバーなんです。今はGacharic Spinはセルフプロデュースのバンドになったので、KOGAさんがバンドの見え方やステージのこと、『W』の中に入ってるライブ映像だったり、バンド全体の見え方っていうのをすごく意識しながらプロデューサー業にも回ってくれています。本当にすごく視野が広くて、私とかもこんな見た目なんですけど(笑)、落ち込むときとかもあったりするんです。でもそれってあんまり人に察して欲しくないじゃないですか? でもKOGAさんには嘘をつけないっていうか。それぞれのメンバーのことをちゃんと理解して、寄り添ってくれるから本当にリーダーとしてもう人としてもすごく尊敬してます。

―もともと、Gacharic SpinはKOGAさんとはなさんから始まったバンドなんですよね。はなさんはどんな人ですか?

アンジー:はなさんは音楽の才能がすごくて、Gacharic Spinのサウンドを作る部分で柱になってくれてる人なんですけど、音楽以外のところが少し抜けてて(笑)。カリスマ的な男前キャラみたいなのもあるからちょっと怖い人なのかなと思ってたら、初めての挨拶のときにすごいふざけながら私に声かけてくれて、すごくかわいらしい人だなって思いました。そういう人間的なギャップもあるメンバーなので、一番人として面白いかもしれないですね。

―TOMO-ZOさん(Gt)はいかがですか。

アンジー:トモちゃんはとにかく見た目とのギャップがすごいです。背中で語ってくれるタイプで、見てると自分も奮い立たせられるというか。別に多くを語るわけでもないんですけど、常に人前で見せてる笑顔の裏には、ものすごい練習と努力があって、すごく尊敬してます。あと、一番欲しいときに欲しい言葉をかけてくれるんです。KOGAさんとは違うベクトルで、人に寄り添える人なんだなって感じます。

―オレオレオナさん(Key)についてはどうでしょう。

アンジー:オレオさんは、一言で表すと“空みたいな人”ですね。オレオさんが笑ってるとバンド全体の雰囲気がハッピーになるし、誰かが悲しんでいたりしたら寄り添ってくれますし、その人の感情以上に自分が爆発しちゃうタイプなんです。あと、私のバンドのフロントマンとしての動きをすごく見てくださって、私がすごく野心家なのを知ってるから「お前そんなもんか!」みたいに煽ってくるんですよ(笑)。バンドとしての私のキャラクターっていうのもすごい意識しながら優しい言葉をかけてくれるっていうよりは、ボコボコにしてくるタイプなんですけど(笑)、その方が私はすごく奮い立つんですよ。オレオさんに言われた一言でめちゃくちゃいいライブになることも多いです。

―ドラムのyuriさんは2019年にアンジーさんと同じタイミングで加入されたメンバーですね。

アンジー:元々はなさんがドラムだったところから、コンバートしてyuriが加入したわけですけど、前任のドラマーがいる状態で自分がドラムを叩くって、すごくハードルも高いし、プレイ的な部分でもいろいろ言われたとは思うんですよ。私も未経験の女子高生として加入したので、「大丈夫なの?」っていう声もあったし、そこはいわずもがなお互いに感じてる部分もあったんですけど、そういうの一切感じさせずにどんどん突っ込んで自分のプレースタイルを確立していったyuriの姿を見て、私は負けちゃいけないなって思ったし、yuriが努力してプレイスタイルを完成させる姿を見せてくれたからこそ、私もyuriに負けないぐらいやるぞって思えたので、本当にyuriが同じタイミングで加入してくれたことは私にとって大きかったです。

―ありがとうございます。アンジーさんのパートは「マイクパフォーマー」となっていますけど、どんな経緯でそうなったんですか。

アンジー:もともと、私が加入するタイミングで、本当はもう1人ボーカリストの女の子が入る予定で、そっちの子がメインで私は煽りや歌以外のマイクパフォーマンスでお客さんとの一体感を出す役割みたいになっていたんですけど、その子が発表の5日前に辞退してしまって。元々、私はそのメインの子とのバランスがあってマイクパフォーマーとして入る予定だったので、バンドとして私の見せ方をどうしようっていうことでメンバーみんなで考えて、はなさんがドラム・ボーカルで私がセンターに立ってボーカルを取る曲もあれば、一切歌わないけどずっと煽ってるだけの曲があったり、みたいな立ち位置になったんです。そこからyuriが加入してはなさんが前に出てきたので、今ははなさんとツインボーカルっていう形でやってます。

Rolling Stone Japan 編集部

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