【フジロック大トリ】リゾの知っておくべき名曲TOP20

15位「Jerome」(2019年)

リゾの曲としてはテンポの遅い「Jerome」は、オールドスクールのR&Bクラシックを思わせる。豪快なボーカルが魅力のこの曲で、リゾは未熟な恋人について歌っている。この男性に我慢していた彼女には同情するが、この強烈なパワーバラードが生まれたことは、ファンにとっては幸運だった。



14位「Adore You」(2020年)

ハリー・スタイルズが彼女の「Juice」をカバーしたことを受けて、リゾは彼のアルバム『Fine Lines』に収録された「Adore You」をカバーした。彼女が「あぁ、ハリー」と胸を焦がす思いを情感たっぷりに歌う同バージョンでは、Sashaと名付けられたフルートの音色も堪能できる。



13位「Like a Girl」(2019年)

この曲でリゾは、男性優位のこの業界に「エストロゲン(女性ホルモン)を注入してやる」と宣言する。彼女は使い古されたクリシェを用いながら、自分こそがルールだと豪語する。「女の子らしく戦うのなら、女の子らしく泣かなきゃ/好きなようにやればいい、世界を征服しちゃいな」



12位「Water Me」(2019年)

リゾにとって、栄養補給は最重要事項だ。彼女は「干からびない」ように、毎日たっぷりと保湿する。そういったセルフケアこそが自己愛の原動力であり、彼女は自身の身体と心を神殿のように重んじる。「Water Me」で、リゾは自分自身のヒーローになる。あらゆる人を支えることはできなくとも、彼女は自分自身を救ってみせる。「私は自由、そうよ/私に水をちょうだい、そうその調子/あなたのことが大好き、でも他を当たらなきゃ/あなたが同じ気持ちじゃないなら」。ノリのいいベースラインに合わせて、彼女はそう歌い上げる。



11位「Tempo feat. Missy Elliott」(2019年)

究極のセクシャル・エンパワーメントアンセムの担い手である2人の女性がタッグを組む時、マジックが起きないはずがない。強烈なギターリフ、フルートのソロ、そしてミッシー・エリオットを擁するプラスサイズの女性の讃歌「Tempo」は、非の打ち所がまるでない。リゾはこう嘲ってみせる。「スローな曲はガリガリのアバズレども用/そんな曲じゃここでは踊れない/私は太ったビッチ、もっとテンポを上げて」。誰もが内に秘めた性的欲求を讃える、ベースがリードするこのクールでキャッチーな曲は、一度聴いたら頭から離れない。


Translated by Masaaki Yoshida

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