【フジロック大トリ】リゾの知っておくべき名曲TOP20

10位「Exactly How I Feel feat. Gucci Mane」(2019年)

相手が誰であろうと、リゾは遠慮しない。「Exactly How I Feel」はその事実を再認識させてくれる。プリンスの影響が色濃く現れた(彼がリゾに太鼓判を押したことを考えれば当然だろう)この容赦ないアンセムで、リゾは感情を爆発させながら、自分の考えをはっきりと主張する。「私のことが好きじゃないなら、思いっきり嫌えばいい/あんたは誰になろうとしてるの?/どうだっていいけど」。そう歌う彼女の声に、気負いはまるで感じられない。



9位「2 Be Loved(Am I Ready)」(2022年)

オルガンの音色が印象的な、80年代のエアロビクスアンセム「2 Be Loved (Am I Ready)」は、『Special』のハイライトと言っていいだろう。ネオンカラーのレオタードとタイツに身を包んだリゾとBig GRRRLダンサーたちの姿は容易に想像がつくが、マックス・マーティンの手腕が光る同曲は単なるフロアキラーではない。リゾは自信を失くしてしまいそうになる自分と再び対峙し、自分に愛される資格があるのかと自問する。答えは間違いなくイエスだ。



8位「Boys」(2019年)

「Boys」はリゾの魅力が凝縮された曲だ。キャッチーなフックとファンキーなギターリフを武器に、性の自由を祝福するこの曲は、ミッシー・エリオットが2002年に放ったセックスアンセム「Work It」を彷彿させる。同曲で、彼女はデート相手に求める条件を堂々と明かしている。「髭面が好きだけど、髭なしでもオッケー/私は選り好みしない主義、味見しにいらっしゃい」。一方で、この曲にはプリンスへのオマージュも見られる。そのミュージックビデオでは、1977年に撮影されたプリンスのアイコニックな写真で有名になった壁画の前で、アフロヘアのリゾが見事なダンスを披露する。控えめに言っても最高だ。



7位「Good As Hell」(2016年)

リゾがポップスターとして頭角を現し始めてから彼女のファンになった人々にとっては、「Good As Hell」がきっかけの一つだったというケースは多いだろう。2016年作『Coconut Oil』EPに先駆けてリリースされた同曲は、どんな男性にも自分の価値を決めさせてはならないと諭すだけでなく(「彼があなたのことをもう愛していないなら/あなたの素敵なお尻を相手に向けて去ればいい」)、セルフケアの大切さを思い出させてくれる。合唱団によるコール&レスポンスが印象的なこの曲は、自分に自信を持とうとするすべての人々の応援歌だ。「髪をなびかせて/ネイルの具合をチェック/ベイビー、調子はどう?/私は超ゴキゲン」



6位「About Damn Time’」(2022年)

ありとあらゆるところで流れていたこの曲を知らない人は少数派に違いない。ディスコファンク調のメロディがレトロな雰囲気を演出する、このエネルギッシュな曲が描くのは「これだけ我慢したんだから、もうハジけてもいいはず」という、誰もが抱いたことのある気持ちだ。もちろん彼女も例外ではない。「私みたいな頑張り屋がこんなふうにストレスを抱えるべきじゃない」と彼女は主張する。私たちと同じように、彼女も人間として成長する機会を経験してきたからだ。「私はもう昔の私じゃない/ビッチ、私はもっと価値のあるオンナ」


Translated by Masaaki Yoshida

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