マイケル・ボルトンが語る、14年ぶりのアルバム、知られざるキャリアの逸話

マイケル・ボルトン

世界を魅了するエモーショナル・ヴォイスは健在。マイケル・ボルトンがニューアルバム『Spark of Light』を発表した。

【動画を見る】マイケル・ボルトン「Beautiful World (Feat Justin Jesso)」ミュージックビデオ

「男が女を愛するとき」「ドック・オブ・ザ・ベイ」などのソウル・スタンダードと「ウィズアウト・ユー」に代表されるオリジナル曲を両輪に、マイケルはポップ・シーン第一線を突き進んできた。全世界で6,500万枚のアルバム・セールスを達成した彼は近年、デュエット、ソウルの名門“モータウン”へのトリビュート、映像作品のために録った音源集など“企画物”が多かったが、新作は14年ぶりのオリジナル・アルバムとなる。当代随一のヒット・メイカー達と共作したナンバーの数々は、暗い世界に光を灯すポジティヴなエネルギーに満ちたニュー・クラシックスだ。

70歳を迎えて何度目かの絶頂期を迎えるマイケルが世界に「ポジティヴな光を照らす」 最新作、そして豊潤なるキャリアの知られざる逸話を語った。

ーオリジナル・アルバムを長いあいだ出してこなかったのは何故ですか? その逆に、あまたのライブではグレイテスト・ヒッツとスタンダードを歌うだけで観衆は十分以上に満足するのに、あえてオリジナル・アルバムを出すことにしたのは何故でしょうか?

君の言うとおり、ファンのみんなは私のグレイテスト・ヒッツを楽しんでくれる。彼らの人生の喜びと悲しみを彩ってきたサウンドトラックとしてね。ライブで15曲から20曲、そんな曲を歌えるのは誇りに思っている。でも我々の多くにとってダークだった時期において、光を照らす作品を作るべきだと考えたんだ。いろんなソングライターと共作して気付いたのは、誰もがポジティヴな方向に向かおうとしていることだった。メロディも歌詞も、前向きであろうとしたんだ。世界中の人々をフィール・グッドな気持ちにさせたい。そんな想いを込めて『Spark of Light』を作ったんだよ。

ーカバー曲がない、全曲のソングライティングにあなたが関わっているオリジナル・アルバムはかなり久しぶりですね?

うん、名曲をカバーしたり外部ソングライターを招いたり、すべての曲を自分が書いている、あるいは共作しているアルバムがいつ以来か、自分でも判らないね(『クレイジー・ガイ Everybody's Crazy』1985年以来)。そのぶん満足度が高いよ。

ー「Beautiful World (Feat Justin Jesso)」は昨年(2022年)“アメリカン・ソング・コンテスト”へのエントリー曲となりましたが、若手アーティスト達と競うのはどのような経験でしたか?

とても楽しかったよ。お客さんからの反応も良かった。若い人が多かったし、優勝したアーティスト(AleXa)も若くてオンラインのフォロワーが多いことを考えると、私はすごく好意的に受け入れられたと思う。あの番組に出たことで私の音楽に初めて触れたリスナーもいただろうし、やって良かったね。



ーその後、自分のライブで若い観客が増えたでしょうか?

まだ目に見えて増えたわけではないけど、効果が表れるのはこれからじゃないかな。正直“アメリカン・ソング・コンテスト”で優勝するとは考えていなかった。ただみんなで楽しんで、ポジティヴなインパクトを残せたらそれで満足だったんだ。

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