ジグザグが語る「最高」なアルバム、売れるためから真逆になった考え方

ジグザグ

-真天地開闢集団-ジグザグが、4thアルバム『慈愚挫愚 四 -最高-』をリリースした。昨年、3rdアルバムを提げて行った二度目の全国ツアーを21公演全公演SOLD OUT、11月には自身初となる日本武道館単独公演を全券種SOLD OUTで完遂させ、2023年は全国のフェスにも続々と出演を果たしているジグザグ。そんな彼らの新作アルバムのタイトルは“最高”。 11月には本アルバムを提げて約2万人を動員する初の全国ホールツアーも開催予定と、波に乗る彼らにRolling Stone Japanでは初となるロングインタビューを敢行し、本作に迫った。

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ージグザグは毎回そのときの状態をアルバムタイトルに記しているそうですが、今回の『最高』も今の心境を表しているワードなんでしょうか。

命:心境というより状況の方が近いかもしれないですね。メンバーに「今どういう状況?」って質問したとき、影丸が勢いで「最高!」って言ったんですけど、たしかにと思って。1stアルバムが『大殺界』からスタートしたんですけど、心境的にはポジティブな気持ちももちろんありつつ状況としては大殺界だったんです。長年一緒にやってきたメンバーもいなくなり、動員もガーッと減って、どうしたらええねんっていう状態だったので。

龍矢:それこそ『大殺界』を出したときって、MVを撮りたいと言っても物理的に不可能だったり、こういう演出を禊に入れたいと思ってもそれができなかったりして。そういう意味でも環境的にも最高なものになっているなと思いますね。



ージグザグは、MVもほぼDIYで作られてきていますよね。そういったクリエイティブ部分を他のクリエイターに委ねることは、どのように考えてらっしゃるんでしょう。

命:自分では絶対できないようなことができることはすごくうれしいことです。クリエイティブの方といろいろ喋って、もっとこうしようああしようという話し合いもできて。今までできなかったことができるようになったのは、すごくうれしいですね。

ー命さまがご自身で編集されていたときも、かなりクオリティは高かったと思います。MVのために、業務用のスモークマシンまで買っていたそうで(笑)。

命:凝り性というか、自分たちのことなので、できるだけのことはしたいわけですよ。手を抜いて変なものは出したくない。一生懸命頑張って曲を作って愛もありますし、自分の我が子なわけですよ。それを変な者に預けたくないというか。今できる武器とできるもので、なるべくその楽曲がよりよく聴こえるようにしたいという一心でスモークマシンを買ったり(笑)、みんなに手伝ってもらってドローンをお願いしたりしてたんです。

龍矢:編集クオリティは命様も十分すごかったんですけど、使わなくていい時間を使っている部分が多かったというか。それこそスモークマシンのバッテリーがエンジン式のやつやったんですけど、エンジンをかけるのに1時間ぐらいかかって。すごく時間を無駄にしていた部分が多かった(笑)。

命:まあ、いい思い出や(笑)。ただ、バカバカしいなって場面も結構多かったよね。俺は一生懸命何をやってんだ!はよ新曲書けや!とか自分で思って(笑)。

影丸:当時は自分たちで撮っていたし、スタッフもマネージャー1人だったので本当にしんどかったんですけど、あれはあれでめっちゃ楽しかった。ただ、それを他の方に任せることによって、作曲などに費やせる時間が増えたのが一番でかいです。命さんが作曲に時間をより費やしてくれるのはうれしいです。

Rolling Stone Japan 編集部

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