BTSのVが語る、ソロアルバム『Layover』発表までの道のりとメンバーたちの支え、ジャズからの影響

Vが明かすアルバムの秘密

—「Layover」というアルバム名には、どんな意味が込められているのでしょうか? この言葉を聞いてVさんご自身が思い浮かべる感情や、どうやってそれを表現したのかを教えてください。

自分の人生とキャリアの最終目的地、そしてそこにたどり着くための方法について考えていた時に「Layover」というタイトルを思いつきました。そこには、スタート地点という意味が込められています。私は、キム・テヒョンという絵を描きはじめたばかりなんです。

その時、自分の最終目的地までの道のりはまだまだ遠いことに気づきました。でも、そこに行くには、いろんな方法があります。せっかくなので、休んだり自分を見つめ直したりしながら、新しい目標をつくっていくのはどうだろう? と思ったのです。そうこう考えているうちに「Layover」というタイトルにたどり着きました。このアルバムを聴いてくれる方々にとっても、たまには休憩を入れながら自分の人生を振り返ったり、目標について考えたりするような機会になれば嬉しいです。

—2022年のWeVerseマガジンのインタビューで、ソロアルバムのために書いた曲を全部ボツにして最初から書き直したと話していましたが、そうしたのは、まったく新しい方向性を模索していたからでしょうか?

ここ3〜4年間、ずっと曲を書いたり、音楽をつくったりしていました。その間、自分の音楽のスタイルや好み、理想とする音楽の形が毎年、毎月、コロコロ変わることがすごく気になっていました。ソロアルバムに向けて気合が入っていたからかもしれません。「こんなことも表現したい、あんなことも表現したい」と思っていましたから。だから、曲のスタイルが変わり続けていったのかもしれませんね。

完成から時間がたったいま、改めて聴いてみると改善点もいくつか見えてきます。また、当時の自分がいまとは違う視点で取り組んでいたこともわかります。ソロデビューアルバムということもあり、少し照れくさい気持ちもあったのかもしれません。思ったよりも時間がかかってしまったのは、そのせいかもしれませんね。でも、今後は自作の曲を披露する機会がますます増えるだろうと思ったので、まずはソロアーティストとしての自分を知ってもらうことが大切だと思いました。アルバムには私という人間を表す、いろんなスタイルの音楽が収録されています。曲づくりは、いまも続けています。ちなみに、いま取り組んでいる楽曲は、このアルバムとはまったく違うスタイルです。



Translated by Shoko Natori

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE