デフ・レパードが語る、モトリー・クルーとのジョイントツアー、ライブ・バンドとしての誇り

モトリー・クルーとの関係

―そもそもモトリー・クルー側とは以前から親しい間柄だったのでしょうか?

フィル:1983年当時から付き合いがあるよ。俺自身、ニッキー・シックスとは何度もプレイしてきたし、ずっと連絡を取り合ってきた。お互い似たような経験をしてきた部分もあるしね。ツアー自体、以前も一緒にやったことがある。1983年もそうだったし、2011年にはUKツアーを一緒にやっている。すごく気が合うんだ。学校で友達とつるむみたいな感じでね。本当に素晴らしいよ。


モトリー・クルー(Photo by Ross Halfin)

―あるインタビューであなたの「モトリー・クルーはヴィーガン仲間だ」という発言を目にした記憶があります。あなたがヴィーガンなのは知っていましたが、彼らもそうなんですか?

フィル:いや、それは違うな。ただ、彼らは彼らで気を遣っているよ。ニッキーとトミー(・リー)はいつだってそうだ。もはや20代ではない人間がああいったツアーをやる際には、健康にはいっそう気を遣わなければならない。倒れないようにしないとね(笑)。だから今回のツアーにも、全員が真面目に取り組んでいるよ。

―あなた方のツアーでは、ケータリングには常にヴィーガン食が用意されているわけですか?

フィル:俺たちには専属のシェフがいるんだ。俺とリック・アレンはヴィーガンだし、ヴィヴィアン・キャンベルはペスクタリアン(魚菜食主義者)、ジョーだって肉をほとんど食べない。サヴ(リック・サヴェージ)も今ではペスクタリアンだ。みんな、ヘルシーな食生活を送っている。俺自身は1983年に肉を食べなくなったんで、もう40年にもなる。興味深いことだよ。年齢を重ねるにしたがって、健康に気を遣うようになるんだ。ミック・ジャガーを見てごらん。80歳なのにすごいじゃないか。いまだに走り回れているし、頭も切れる。あれは本当にすごいことだと思う。

―ええ。あなた方は2008年には日本でホワイトスネイクとのジョイント・ツアーをやっていますし、欧米ではこれまでジャーニーやREOスピードワゴン、KISSといったさまざまなバンドと共にダブル・ヘッドライナー的なツアーを実施してきました。そうした形式のツアーのあり方についてはどう感じていますか?

フィル:確かにいろいろなバンドと廻ってきたけど、俺は今回のモトリー・クルーとのツアーをとても気に入っているよ。文字通り世界中を廻ってきたからね。北米ばかりじゃなく、ヨーロッパや南米の大半の地域でもプレイしてきた。そしてこれから日本へも行く。行き先は素晴らしい場所ばかりだし、観光客としても最高の気分だよ(笑)。しかも両バンドの関係はすごく上手くいっている。バックステージでも仲がいいんだ。南米を廻った時は、馬鹿デカい飛行機に双方のバンド、クルー、機材を全て乗せて移動したんだよ。あれはとても楽しい経験だった。



―もしもあなたの独断で次回のツアーの共演相手を決められるとしたら、誰と廻ってみたいですか?

フィル:クールなバンドなら誰でもいいよ。俺たちは多様性が好きだから、誰とでもツアーするし、誰とでも仲良くなれる。つまり「来るもの拒まず」という感じかな(笑)。

Translated by Mariko Kawahara

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