デフ・レパードが語る、モトリー・クルーとのジョイントツアー、ライブ・バンドとしての誇り

「何をするにしてもやり過ぎないこと」

―その短いジャパン・ツアーの4日後にはオーストラリアでの公演も始まりますし、日本滞在を満喫するためには、やはり公演よりも少し前にこちらに来られるべきでしょうね。空き時間にやりたことというのは何かあるんでしょうか?

フィル:うちの娘は当然のようにショッピングに行きたがっている(笑)。原宿とかに行って、日本のカルチャーを目の当たりにしたいんだろうな。彼女はまだそれを写真とかTikTok、YouTubeでしか見たことがないからね。基本的には特定のどこかに行くというより、ぶらぶら歩きまわるのが好きなんだ。俺たちはどこへ行こうとそうしているよ。6時とかに起きるメンバーも何人かいるから、早起き同士で連れ立って外出することもある。そこがペルーだろうとブラジルだろうとロンドンだろうと、早起きしてぶらぶらと徘徊する。俺はそういうのが好きなんだ。前回日本に行った時もそうしていたよ。あの時は息子のローリーと一緒だったから、彼を連れて歩き回っていた。

―ジョーの場合は貴重音源漁りに繰り出すのが東京滞在時の常のようですが(笑)。

フィル:ジョーはそういうのが好きなんだ。しかも彼は遅い時間にならないと起きてこないんだよ(笑)。睡眠スケジュールはみんなまちまちでね。たとえば今日の俺は朝4時に起きたけど、いつもそうだというわけじゃない。東海岸から西海岸に戻ってきたばかりで、時差の影響もあったからね。通常は6時半に起きるんだ。基本的には、どこにいようとも6時半に起きる。日本でのジョーは11時頃に起きて、レア音源を探しに向かうんだ(笑)。



―あなたは6時半起床が習慣のヴィーガンというわけですね。さきほどミック・ジャガーの話も出ましたが、健康維持のために、他にも何か心掛けていることはありますか?

フィル:今の俺が心掛けているのは、何をするにしてもやり過ぎないことだね。去年、ステージで腕を振り回していたらギターにぶつけて骨折してしまい、靭帯を損傷してしまったんだ。もう大丈夫だし、ちゃんと弾けているけどね。だけど気を付けないといけない。今でも武道のトレーニングはしているし、サンドバッグを蹴ったりして、いい状態を保っている。それは自分にとって、しないといけないことなんだ。なにしろ今の俺たちは、全員がシンガー、プレイヤーとして上達している。いわばベスト・バージョンのデフ・レパードになれているんだ。そこで健康面が損なわれていては何にもならないからね。とにかく今回のショウが素晴らしいものになるのは間違いないから、絶対に観に来るべきだよ。これまでデフ・レパードを観たことがない人たちもね!

―デフ・レパードのショウを初体験する人たちに特に着目して欲しいのはどんな点ですか?

フィル:俺たちがホンモノのライブ・ボーカルをやるバンドだということかな。俺たちがやることはすべてリアルなんだ。ポップ・ミュージックやヒップホップの場合、もはやライブ・ボーカルでないものがほとんどだけど、俺たちは敢えてそれをやっている。だからこその違いというのを体感してもらえるはずだよ。



Translated by Mariko Kawahara

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