ジョニー・デップが演じたベスト&ワーストキャラクター15人


ワースト:『リバティーン』(2004)

「まず始めに、率直な物言いをお許しあれ。あなた方は私を気に入らないだろう。紳士のみなさんは嫉妬するだろうし、淑女のみなさんは嫌悪を抱くはずだ。しかし今は私のことを好きでなくとも、そのうち気になって仕方なくなる。だから、淑女たちに伝えておこう。私ならいつでもその気だと」

第2代ロチェスター伯爵ジョン・ウィルモットは、この宣言する。デップがこれまで演じてきたキャラクターの中で、最も興味深い人物ではないかもしれないが、最も好色な男と言ってほぼ間違いない。意外性のある新鮮な役柄だが、歴史に実在したこの快楽主義者の放蕩を、デップがもう少し控えめに演じていたらと残念に思う。彼は演じる時に、特定のやり方に徹底的にこだわる傾向がある。これは、自分の衝動を(梅毒に冒されている時でさえ)抑えられないような役柄には効果的だ。しかしこの役の場合、知性よりもカツラに目がいってしまう。ウィルモットは観客に敵意を見せる。そして『リバティーン』は、デップが密かに自分の役柄を嫌っていたかもしれない、初めての作品だった。

ベスト:『エド・ウッド』(1994)
デップが最高の演技を見せている作品のひとつであり、これを見ないとデップを語る資格はない。彼は、自分が傑作映画を作っていると妄信する男を演じた。ハリウッドの伝説に埋もれていたエド・ウッド。彼の誇大妄想癖と、俳優デップの相性がぴったりだったと指摘するのは的外れだ。デップがこの役に理想的だったのは、彼自身が愛を持って演じているから。それは、この映画を見ればはっきりと分かる。(実際、デップの役柄に対するこのアプローチは、今も変わっていない。それゆえ、彼が演じたホワイティ・バルジャーも素晴らしく狂っていて魅力的なのだ。)もっとも情けないセリフを語るときでさえ、彼の顔には笑みがひろがり、高音の声には陽気な力がみなぎっている。デップは、「映画史上最低の監督」と言われるこの役柄に、あふれるほどの愛情を注いだ。ウッドが自分のケチなZ級映画と、それからあのアンゴラ・セーターに捧げた愛情に負けないくらいに。

ワースト:『チャーリーとチョコレート工場』(2005)
デップが演じるウィリー・ウォンカは、ジーン・ワイルダー主演のオリジナル映画で夜驚症になる子どものようだ。ロアルド・ダールが生み出した有名なキャラクター、チョコレート工場の経営者が、この映画ではハワード・ヒューズとリアリティ番組『To Catch a Predator 』の幼児性愛者を足して2で割ったように再構築されている。「ウォンカ2.0」はやたらと目立って、映画全体を通じて本来の主役である少年から見せ場をかっさらい、ようやく少年に注目が集まるのはラストになってからだ。また、デップのルックスは歌舞伎のような白塗り顔と巨大な白のサングラスが特徴。つまり、デップとティム・バートンが考え出した新旧バッドアイデアのなかでも(エド・ウッドも含まれていそうだが)酷い見た目だった。

Translation by Sayaka Honma

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