柄本佑と中野裕太が語る、ポルトガルと日本を繋ぐ異色ミステリー制作秘話

──ポルトガルの音楽はいかがでしたか? 映画の中にも出てくる「ファド」は、日本人である我々もどこか郷愁を誘いますよね。

柄本:そうなんですよね。聴くと落ち着くし、ずっと聴いていられる感じがする。

中野:ファドにも長調と短調があって、映画の中に出てくるのは「ファドメノール」という、短調系のファドなんです。ポルトガル・ギターの響きも、ちょっとリュートやシタールっぽいというか。形はマンドリンにも近いんだけど、それこそ郷愁を誘う音色で。長調のファドにもどこか哀愁が漂っている。

柄本:なるほどね。

──ちなみに、お二人は普段どんな音楽を聴くんですか?

柄本:俺は基本的に、映画からしか持ってこないな。エミール・クストリッツァとか。日本の歌モノだと、シンガー・ソングライターの下田逸郎さんが好き。「ラブ ホテル」とか「セクシィ」とか。金子マリさんにも楽曲提供をしている人なんですけど、割と日常的に聴いています。


©2017 『ポルトの恋人たち』製作委員会

中野:僕は最近、公園に行って、ベンチに座ってイヤホンで交響曲を聴くのにめっちゃハマってるんですよ(笑)。最近はシューマンの4番と、ブラームスの4番がお気に入り。交響曲って、音のうねりが押し寄せてくるというか。さらに、例えばソリストがいる協奏曲とかとも違ってあまり「演奏者」を感じない。なので、「人疲れ」してる時とかすごく心地よいんですよね。公園のベンチで、爆音で聴くシューマンとブラームスは最高の贅沢ですね(笑)。

柄本:俺もブラームスで1曲、ものすごく好きなのがある。それ聴いてると、「俺もう、この曲だけあればいいや」って思うくらい気に入ってます。

(一同笑)

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