キング・クリムゾン50周年記者会見で明らかになった15の事実

バンドリーダーのロバート・フリップ(前列左)による4時間のインタビューを含む、キング・クリムゾンのプレスイベントからハイライトを紹介(Photo by Dean Stockings)


3.“プログレ”という概念に飽き飽きした彼は、言葉に出すのも嫌になる時がある。

フリップは、過去50年に渡るロック界におけるキング・クリムゾンの立ち位置について振り返った。「音楽の世界では、約7年おきに音楽、ミュージシャン、オーディエンスの大きな世代交代がある」と言う彼は、具体的な交代時期を指摘した。「例えば、ロックンロールが誕生した1956、57年。エルヴィスの前は何があったろう? 1949年頃のマディ・ウォーターズとエレクトリックの時代ではないだろうか。そしてエルヴィス後の主要な世代交代は何だろう? ビートルズの1962、63年か。次は、たぶん…」とここで彼は“pワード”を避けて声を落とし、ため息をつく。そして「アンダーグラウンド・ロックだ!」と満足げな笑顔で言うと、会場は爆笑に包まれた。



4.分裂はキング・クリムゾンのDNAに刻み込まれている

フリップはキング・クリムゾンについて、型にはまったバンドとは違い“何かを起こす”バンドだということを度々強調してきた。これまでは半常習的な分裂や、時にはメンバーをほとんど入れ替えたゼロからの再始動もあった。このことについて彼は、一部事前に書かれていたあるクリムゾン論を引用しながら説明した。「見出しは“キング・クリムゾンの繰り返す特徴は?”」と彼はノートパソコンの画面を読み上げた。「小見出しは“変化”。説明書きに“キング・クリムゾンは定期的に分裂する”とある。これを読んだか?」と彼は皮肉交じりに問いかけた。「道を外れたり間違った方向へ進みそうな事を予見させるいくつかのポイントがある。それらポイントが現れた時は、それまでのプロセスの進んできた元々の軌道や進むべき方向を維持するために、方針転換が必要だ」

フリップは、2010年に行われたエイドリアン・ブリューのインタビューも引用した。ブリューは1981年〜2009年までキング・クリムゾンでプレイしたが、現在のラインナップには加わっていない。「エイドリアン・ブリューは、“ロバートが音楽を変えたいと望む場合の選択肢は、参加しているメンバーが音楽を変えるか、ロバートがメンバーを替えるかのどちらかだ”とコメントした。自分としてはそんな風に振る舞ったつもりはないが」とフリップは言う。「しかし遠からず、ということだろう」

5.彼にとって、バンドのスタジオ・アルバムはライブ体験とは決して近くない。

フリップに言わせるとスタジオ・アルバムは“ラヴレター”で、ライブは“ホットなデート”だという。この日の彼は、どちらが好きかをはっきりさせた。「私にとってパフォーマンスは活力の源」と彼は説明する。「キング・クリムゾンは常にホットなデートで、いつでもライブイベントのようだった。アルバムの出来がどんなに良くても、ライブパフォーマンスにおけるバンドのパワーとは比べ物にならない」

Translated by Smokva Tokyo

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