音楽制作のプロセス―音楽のキーもすべてD#に統一したんですよね。D#にした理由は特にあるんですか?ジョン D#は個人的に好きなキーだし、明るいキーなんだよね。ところどころで6thと7thも入れているから、少しだけジャジーな感じも出ていると思う。D#はDの半音上だから、DoodlesのDから上に上がるという意味も込めているんだ。DoodlesはSpace Doodlesになって宇宙に上がっていくわけだし、NFTとしての価値も上がっていくわけだから。Doodlesが宇宙に行くというコンセプトに対して、僕がちょっとウィンクを加えたって感じかな(笑)。
―音楽制作のプロセスはどのような感じでしたか? 最初に音楽を作ったのですか? それともアニメーションありきで、そこに音楽を合わせて作っていった感じですか?ジョン どちらもあるね。最初からすべての動画を観ることはできなかったからね。僕のところに来たのは動画が完成した後だったから、いくつかの動画は最終段階になってからしか観れなかった。僕はずっと音楽を作っていて、アイデアが浮かんだり、好きなサウンドが見つかったりするたびにそれを取り入れたり、後で使えるように貯めておいたりしたよ。8時間ぐらいシンセサイザーをプレイしながら、細かな部分での新しいニュアンスをいろいろ作るようなこともした。
―制作のプロセスの中で一番大変だった部分は?ジョン どこで終わらせたらいいのか?というところが一番大変だった。アニメーション自体、いろいろな要素が入っているから、僕はそこにいくらでも音楽の要素を加えることができる。だけど、1個のNFTの音楽として完結させた上で、他のNFTとつなげられる余地も残しておきたかった。だから、なるべくシンプルに作りつつも、面白いものにしたかったし、一貫性のあるものにしたかった。
―Space Doodlesの音楽制作では何の機材を使いましたか?ジョン ほとんどの音楽はSequential OB6というシンセサイザーを使っていて、Dave Smith Instruments & Roger LinnのTempestも少しだけ使っている。プラグインはiZotope®のIris 2を使っているよ。どれもアナログの機材になるね。
―Space Doodlesの音楽を完成させた今、新しいアイデアもたくさん出てきているとは思いますが。ジョン 自分のプロジェクトの新しいアイデアでは、シンセサイザーの音を減らして、自然の音を使うことを考えている。例えば、風の音とか、誰かの歩行のパターンといった自然の音をリミックスして、テクノロジーに合うように再解釈するんだ。Doodlesの今後に関しては、アイデアはたくさんあるんだけれど、残念ながら今はまだ言えないね。
―自然の音と言えば、ジョンは2021年のアルバム『Kindness』では、旅先でフィールド・レコーディングをしながら制作したらしいですね。ジョン 自然の中でのフィールド・レコーディングはけっこうやっている。マイク2本とレコーディング機材を持っていくこともあれば、iPhoneだけで録ることもある。実際、音楽を聴くよりも自然の音を聴く方が好きかもしれないね。面白い音を見つけては集めているよ。『Kindness』では、自然の音をレコーディングして、翌朝起きた時に、自然の音とシンセサイザーの音を合わせていくという、ごくシンプルなやり方で制作したんだ。僕はLAに住んでいるから、山、海、川、砂漠……どこにでもすぐに行けるんだ。
―今手がけているプロジェクトは?ジョン NFT関連じゃないけれど、4チャンネルのサラウンド・サウンドでライブ・パフォーマンスをやりたいと思っている。NFTと音楽の方は、テクノロジーを使って自然と一緒に遊ぶようなことをやっていきたい。今実験的に作っているNFTがあるんだけれど、インタラクティブなものになると思うよ。他の人がやったことのないような音楽NFTを手がけていきたいね。
ジョン・バウアーズDoodles
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