「燃え尽き症候群」は個人だけの問題じゃない、周囲の人と考えるメンタルヘルスケア

2021年にはソニー・ミュージックエンタテイメントが、エンタテインメント業界で活躍するアーティストやクリエイターを心と身体の両面からサポートするプロジェクト「B-side」を始動させました。これはソニー・ミュージックグループ各社の専属マネジメント契約のあるアーティスト、俳優、タレント、作家、キャラクタービジネスのクリエイター、およびこれらのクリエイターと直接仕事をするスタッフを対象に、無償で、心や身体に関する不安についての24時間・365日匿名で相談できるオンライン医療相談サービス、希望者に対しての心と身体の定期チェックアップ、臨床心理士・公認心理師等の専門家によるメンタルカウンセリング、メンタルヘルスやセルフケアなどについてのワークショップの定期開催、などを提供するというものです。このように音楽業界でも目に見える形で動きが出てきました。こうした動きや考え方がより広まって、音楽・エンタメ産業がより健全な方向に向かうことを期待します。




<書籍情報>



手島将彦
『なぜアーティストは壊れやすいのか? 音楽業界から学ぶカウンセリング入門』

発売元:SW
発売日:2019年9月20日(金)
224ページ ソフトカバー並製
本体定価:1500円(税抜)
https://www.amazon.co.jp/dp/4909877029

本田秀夫(精神科医)コメント
個性的であることが評価される一方で、産業として成立することも求められるアーティストたち。すぐれた作品を出す一方で、私生活ではさまざまな苦悩を経験する人も多い。この本は、個性を生かしながら生活上の問題の解決をはかるためのカウンセリングについて書かれている。アーティスト/音楽学校教師/産業カウンセラーの顔をもつ手島将彦氏による、説得力のある論考である。

手島将彦
ミュージシャンとしてデビュー後、音楽系専門学校で新人開発を担当。2000年代には年間100本以上のライブを観て、自らマンスリー・ライヴ・イベントを主催し、数々のアーティストを育成・輩出する。また、2016年には『なぜアーティストは生きづらいのか~個性的すぎる才能の活かし方』(リットーミュージック)を精神科医の本田秀夫氏と共著で出版。Amazonの音楽一般分野で1位を獲得するなど、大きな反響を得る。保育士資格保持者であり、産業カウンセラーでもある。

Official HP:https://teshimamasahiko.com/

Rolling Stone Japan 編集部

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