OCHA NORMAが語る、バラバラだからこその団結力と未来への可能性

ハロプロ外のアイドルから学ぶこと

―それはいい話ですね。では、コロナ禍のデビューということに困難は感じていますか?


石栗 感じてます。リリースイベントのあとに毎回お見送り会をやらせていただいていて、本来ならお見送り会はマスクをしないでファンの方と握手をして「ありがとう」を伝えるものなんですけど、今はお互いにマスクをして3メートルぐらい離れているので、声が聞こえにくかったり、ちゃんと感謝を伝えきれないのでそれは悔しいですね。お顔をちゃんと見たことない方も多いので、ちゃんと喋りたいし、触れられないのは悲しいです。

―OCHA NORMAとして歓声を浴びたことはないんですよね。

米村 そうなんです。

石栗 特に筒井と田代は本当に一度もないので。

筒井 私自身、ファンの頃はライブで声を出して一緒に楽しんでいたので、パフォーマンスする側になった今は寂しいんですけど、カバー曲を初めて披露させていただいたときに、観てくださってる方々が思わず声を出してしまって、そういうのを聞くと「よっしゃあ!」ってなります。前はそれが日常茶飯事だったので早くそういう環境になったらいいなと思ってます。
米村 めっちゃ正直なことを言うと、今は歓声がないことが当たり前だからそこに対する苦はないです。でも、歓声があったときのことを思い出してみると、お客さんの歓声とか、曲間の「姫良々ー!」とか「ふぅ~!」って声を聞いて「頑張ろうっ!」って思っていたのでそれがないのは寂しいし、前みたいな状況に早く戻ってほしいとは思います。それでも今は今でクラップとかで盛り上がってくださるので、それは感謝だなと思ってます。

―OCHA NORMAはデビュー前からかなり多くの対バンイベントに出演していますが、ハロプロ外のアイドルと共演するなかで学ぶことはありますか?

石栗 対バンイベントで共演するアイドルさんを見ていて思うのは、グループのカラーですね。それはハロー!プロジェクトの先輩グループにもあると思っているんですけど、OCHA NORMAは半年前に結成されてまだ「OCHA NORMAといえばこれ!」というものがないので、自分たちのカラーを見つけていきたいなって対バンイベントに出るたびに思います。

米村 あと、対バンイベントによってモニターから出てくる音が全然違うんですよ。なので、自分たちの前にパフォーマンスしてらっしゃるアイドルさんの音をステージ袖から聴いて、「今日は声が強めだな」とか「カラオケが強めだな」とか判断しているんですけど、ほかのグループの皆さんは「今日は音響がこうだったからちゃんと歌えなかった」とかじゃなくて、その場その場で対応して、普通にやり遂げているんです。そうやって音響に頼らずに自分たちの力だけでパフォーマンスしている姿は勉強になります。私たちも研修生ユニット時代からたくさん対バンイベントに出させていただいてますけど、パフォーマンスと裏側の事情は何も関係ないし、自分たちの力でパフォーマンスしなきゃいけないということを学びました。

北原 ほかのアイドルさんと一緒にトークコーナーに出演させていただく機会があるんですけど、皆さんしっかりキャラが成立していてすごいなと感じます。私は話をすることが得意ではないのでもっと頑張りたいと思いますし、そういう姿を見て自分のキャラを持ちたいと思うようになりました。

―でも、どこかのインタビューで楽屋では北原さんが一番うるさいという情報を得たんですけど。

北原 楽屋だとうるさいですね……(笑)。

―楽屋番長なんですね。

北原 (小声で)そうです……。

―OCHA NORMAのライブパフォーマンスは横一列にビッと並んで魅せる場面が印象的だと思っています。横一列だと他のメンバーの動きを確認できないと思うんですけど、あの美しさはどうやって成立しているんですか?

石栗 本番中は客席にいる皆さんのことを見てパフォーマンスしているので、一緒に手を挙げる振りとかは感覚を研ぎ澄ませて視野を広げて見るっていう感じです。それ以外は常に客席を見ているので、本番が終わってマネージャーさんが撮影してくださった映像を確認して、ズレているところがあれば次までに修正するようにしています。

―本番ではそれまでの積み重ねを見せるだけ、という。

米村 事前にしっかり練習をして揃えていますね。本番中に振付のことばかり考えているとパフォーマンスが小さくなるので、お客さんと一緒に楽しむことを考えてパフォーマンスしています。

―お客さんと楽しむための準備を事前にとことんすると。

米村 ぶっつけ本番になるとどうしても自分たちの動きだけに集中してしまうし、ライブはお客さんに楽しんでもらって「楽しかったからまた次も行こう」と思ってもらうことが大事なので、お客さんに伝えるパワーを高めるために準備をしている感じですね。

―それって最初からできました?

石栗 ハロプロ研修生ユニットの4人の頃、ぶっつけ本番で1日4ステージやったことがありました。

米村 リハーサルがなくて、曲のつなぎも何も確認できないままステージに出たこともあったし、これまでにそういう苦い経験をたくさんしてきたからこそ今があると思います。

―デビュー曲「恋のクラウチングスタート」は素晴らしいポップチューンですね。レコーディングをしたのはいつですか?

石栗 1年は経ってないけどだいぶ前です。



―音源を聴くとすでにライブでの歌唱と違いますよね。こう言ってしまうのはよくないかもしれないですけど、ライブのほうがカッコいいというか……。

石栗 ああ、でもそう言ってもらえるのはうれしいですね。ハロー!プロジェクトの先輩方もそう言われることが多いし、「ライブのほうが楽しいからCDじゃ物足りない」とおっしゃる方も多いので、そう言っていただけてすごくうれしいです。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE