「ツタロックDIG」出演バンド・This is LASTが語る、上手くいかない恋愛を経た現在地

ーそこから音楽性が、いまのようなバンドサウンドに変化したのはなぜだったんでしょう?

陽報:僕が当時お付き合いしていた方に浮気されて、お別れしまして。非常に残念だったんですけど、その気持ちを言葉にして歌詞にしてみた結果、メンバーからの反応が良く、この感じの曲をもっとやるべきだって言われたんです。ハードコアをやっていたときは、適当に英語っぽいことを歌っていたし、格好よければいつか売れるって思っていたんです。でも、初めて自分の言葉で奥の奥の部分をさらけ出すように歌詞を書いたらすごくよくて。自分もちょっとすっきりしたというか。清算されたわけではないんですけど、お風呂に入った後みたいな感じでちょっとさっぱりしたんです。それまで何回かバンド名を変えたり、メンバーがかわることもあったんですけど、よく考えたら3人はブレないでずっとやってきたし、最後に人生をかけてやろうかという気持ちで、バンド名もThis is LASTにしました。

ーきっかけは、陽報さんの失恋だったんですね。バンド内で、そういう恋愛の話は共有されていたんですか。

陽報:竜静は一緒の家に住んでいたので、結構壮絶なところを目撃したと思います(笑)。

ーその方とは何年ぐらい付き合ってらっしゃって、何が原因で別れたんですか?

陽報:3~4年ぐらい付き合いました。何回か浮気されているんですけど、最後の浮気をされたときに、「俺の女に手を出すな」って他の男からSNSでDMが来て。僕は離れたくなかったんですけど、無理やり言っているとかじゃないのであれば、じゃあ、分かりましたって。そこから、堪えてきたものとか、側にいるために我慢してきたものが走馬灯のように回るというか。それが曲になっていったんです。



ーそれにしても、よく浮気に気がつきましたよね。

陽報:僕、特殊能力があって。自分のお付き合いしている方が浮気しているか分かるし、相手まで特定できちゃうんです。感覚的に接点のない人でも分かっちゃう。あ、たぶんこの子今浮気しているなと気づいたら、それを気づいていると彼女に思わせないようにしなきゃと思っていました。

ー浮気を見て見ぬふりということにもなりますが、それでもよかったんですか?

陽報:最終的に何が1番嫌かというと、その子と離れることなんですよね。逆に自分が我慢できるんだったら我慢すれば? ってもう1人の自分が自分に言っていて。でも、周りからは絶対辞めとけって言われて。ただ僕にとっては、とにかくその子と一緒にいることが全てだったというか。

Rolling Stone Japan 編集部

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