ASH DA HERO、ツアーファイナル東京Zepp DiverCityで奏でた希望の歌

曲を次々に叩きつけながら、DhalsimのDJソロを合図にライブは後編へ突入。躍動感するグルーヴたっぷりに「エゴイスト」を決めるなか、一度、座らせ「もっともっとブッ飛びたいんだよな。3,2,1!」と一斉にジャンプ。さらにソロ時代からおなじみの「YELLOW FEVER DANCE」をハイテンションにぶちかます。ベイビーズの興奮ぶりも歯止めが利かなきゃ、ASH DA HEROの5人もエキサイトという形容を通り越した傍若無人ぶり。SatoとNarukazeはお立ち台に乗って、隙あらば自分のプレイで埋め尽くしてやろうって勢いだ。激しいドラム・ソロを決めるのはWANI。Dhalsimだって負けちゃいない。トリッキーなコスり技を炸裂。とにかくメンバー全員が華だ。そしてASHがこう叫んだ。

「俺達が令和最強のロック・バンド、ASH DA HERO。オマエら、最後までついてこい!」

波状攻撃のようなストロングなバンド・サウンドと、一言ずつに気合いも説得力も思いっきりこもったヴォーカルに、圧倒され続けるベイビーズだ。


ASH(Photo by 堅田ひとみ)

「よく頑張ったな。よく生きてたな。あきらめたくなる時代だと思うよ、普通に。もう無理だよなって思うに決まってんじゃんねぇ。でも言わせてよ。よく頑張ったな。音楽が二の次だってことは分かってる。でも言わせてよ。二の次だけど、思い出してくれよ。音楽やロック・バンドが消えちまった街、なんか違うなーって思ったヤツらがつないでくれた今日なんじゃないかって思ってます。ライブハウスを、ロック・バンドを、音楽というカルチャーを守ってくれたのは、闘ってくれたのは、ここに集まってくれた一人ひとりです。ありがとう。今日は叫べないけど、絶対に叫べる日が来る。夜明けは近いぜ」━━ASH

コロナ禍になっても音楽を守り抜いてきた一人ひとりへの感謝も語りながらライブがエンディングに向かっていったときだった。アルバム『Genesis』と同様の流れを作りながら、「ここがツアー・ファイナルだけど、ここが俺達の始まり。忘れねえよ」と「Remember」を、ラストは「世界をぶん殴れ」を最高の笑顔と共に全身全霊で叩きつけた。

今回のツアーはこれで終わるはずだった。しかしASH DA HEROの次なる展開が発表された。それが12月4日(日)=渋谷ストリームホールで開催するオフィシャルファンクラブ“Circle A”の会員限定イベント<Circle A presents BABIES NIGHT 2022 -The Unplugged->や、12月17~18日=京都パルスプラザで行なわれるROTTENGRAFFTY主催フェス<ポルノ超特急 2022>への出演(ASH DA HEROの出演日は12月18日(日))などだった。

さらに本当のラスト・ナンバーとして新曲「最強のエンドロール」をASH DA HEROは用意していた。今回のツアー中に作ったという、本当の最新曲だ。「この時代に死ぬ気で太陽のようにギラギラ輝いてやる」という決意も込め、力強く響かせていく。また曲そのものは、孤独も絶望も忘れさせる救いの歌であり、終わることのない希望の歌。「なあ、最強のエンドロールを見に行こうぜ」とベイビーズを大きな愛情で包み込むASH DA HEROツアー・ファイナルのラスト・シーンは、最強にして最幸の景色が広がっていた。

ライブレポート:長谷川幸信



<ライブ情報>

Circle A presents BABIES NIGHT 2022 -The Unplugged-

2022年12月4日(日)渋谷ストリームホール
17:15開場 / 18:00開演
スタンディング 6900円(税込、整理番号付、D代別)
来場者スペシャル特典あり!
※OFFICIAL FANCLUB“Circle A”会員先行受付中!
受付期間:2022年10月29日(土) 21:00~2022年11月7日(月) 23時59分まで
詳細はこちら:https://ashdahero.com/contents/10563

ASH DA HERO Official HP:https://ashdahero.com/

Rolling Stone Japan 編集部

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