2022年、印象に残った出来事
―では、今年PassCodeで最も印象的だった出来事はなんですか? 武道館以外で。
有馬 武道館以外で? 難し~。みんなあるの? ある人から発表しようや。
大上 めっちゃ個人的なことでふたつあるんですけど、ひとつはエビ中(私立恵比寿中学)と対バンできたこと。もうひとつはロッキン(ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022)にモーニング娘。’22と一緒に出られたことです。
―それぞれどういう気持ちでしたか。
大上 エビ中は、対バンできるって決まったとき、ちょうどごはん屋さんにメンバーといて、「決まったって」ってやちい(南)から聞いた瞬間に、うれしくて「ふぃぃぃ~!」ってなりました(笑)。2マンができたこと自体すごくうれしかったし、「続けてきてよかったな」ってめっちゃ思いました。ロッキンも、「続けてきてよかったな」って思いました。今年は続けてきてよかったと思えた年でしたね。
―エビ中はライブを観ながら泣いてましたね。
南 1曲目から泣いてたよな。
大上 なんか……14、15歳の頃にエビ中の曲を聴いてた自分をめっちゃ思い出して……。友達と一緒に普通にカラオケで歌ったりものまねしたりしてたのに、そんな人たちが自分ら主催のイベントで歌ってるっていうことにすごく感慨深くなっちゃって。しかも、ちょうど自分がものまねしてた頃の曲を最初のほうに歌ってくれたりして、オタクの気持ちも相まって感慨深かったですね。
高嶋 私が印象的だったのはファンクラブツアー(Linkage Tour 2022)でやったひらがなさん(ぱすこーど)。意味は特にないんですけど、去年やったらできてなかったんやろなっていうのが一番大きいです。とにかく楽しかったから一番印象に残ってます。
―楽しい全振りですもんね。
高嶋 うん、お祭り。ただただ楽しかったです。
―PassCodeにおいてただただ楽しいって最近はあまりなかったし。
高嶋 でも、ぱすこーどは見た目はふざけてるけど、メンバーみんな真剣に取り組んでて、そういうところも真面目だから「メンバー、かわいい」って思いました。
―(笑)。
有馬 私は加入してまだ1年で基本的に初めてのことだらけなのでひとつに絞れないんですけど、敢えて絞るとしたらグリーン車に初めて乗ったことです。
南 ははは! NUMBER SHOTの移動?
有馬 そうそう。あの日は、朝NUMBER SHOTに出て、夕方に大阪野音でもイベントがあったので、「グリーン車に乗らないとファンの方と会ってしまうかも」っていう配慮があったみたいで。
大上 初ドームより初グリーン車なんや(笑)。
有馬 ドームもロッキンも武道館もZeppも全部初だから、ライブのことを言い始めたらキリがないなって。
―乗り心地はどうでした?
有馬 足置きがあったり、広くてよかったです。
南 私もふたつあって、ロッキンとさっきも話したPassCode Tour 2022の初日がすごく印象に残ってます。ロッキンはずっと出たいという気持ちはあったけど、なんとなく「無理やろな」って思い続けていたフェスで、今回は会場が変わったことで出演できるアーティストの数もかなり減ったからもっと厳しいんじゃないかと思ってたので、出られたことがすごくうれしくて。「PassCode、ロッキン出れるんや」っていろんな人に言ってもらえたこともうれしかったし、当日はいっぱい人が来てくれて、最初は「どんな感じなんやろ」って感じで観てた人も最後には手を挙げてくれてたんですよね。そんな光景を見て、初めてサマソニに出たときとか、自分たちのことを知ってる人が少ないフェスに出たときを思い出して鳥肌が立ちました。
―もうひとつのライブ、福岡はどうだったんでしょう。
南 頭を使わずにライブをする感覚でした。こんなに気持ちよくライブができるのは初めてかもしれないってぐらい楽しくて、気持ちがよくて、「全裸になって走り回りたい」ってMCでも話したんですけど(笑)、「今、世界が終わってもいい」って思えるような日でした。
―あのツアーは人がパンパンに入ってたZepp Nagoyaもすごかったですよね。
南 たしかに。あのツアーは全部楽しかったですね。
―今年は、高嶋さんも話していたぱすこーどの存在が意外と大きいですよね。エイプリルフールのサプライズ企画としてMVまで制作したコテコテのアイドルグループですけど、この企画に関して楽しかった以上の感想ってないですか?
南 あれって悪ふざけじゃないですか。いまやってるFCツアーに出演するっていうのもそうやし、グッズまで作って。それってある程度PassCodeを好きでいてくれる人がいるってわかってるから勇気を出してできたことなんですよね。「何やってんの?」って白けられたらやりにくい(笑)。
―たしかに。
南 でも、こっちが「これ、どうですか?」って提示したものをファンの方がそのまま喜んで受け取ってくれたのはありがたかったですね。だから、今回あそこまで振り切ったことでこれからも「これはファンの方にとってはあんまりかな……?」って思うようなことでも「一回やってみよう!」って思えるぐらい柔軟になったというか、固定観念みたいなのものから解放されるいい機会だったと思います。
―「PassCodeはこうあるべき」みたいなものからの解放。
南 あんまりキャピキャピした感じは違うのかなとか思ったりしたけど、FCツアーでは他人の人格のフリをして好き放題やってます。