J-POPの歴史「1993年と94年、セールス的な意味だけじゃないポップミュージック黄金期」



この番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」が流れております。忘れられないインタビューがやっぱり何本も90年代にもあるわけですけど、さっきの「Memories Of Blue」のときの氷室さんのインタビューはその中の1本ですね。それまでBOØWYっていう言葉が禁句だった。彼の前で「BOØWYって言っちゃいけないよ」って言われてたのが、BOØWYについて語ってくれた。まだまだ負けてるって言ってた忘れられないインタビューですね。

ポップミュージック黄金期っていう言い方はセールス的な意味で取られることが多いですし、いろんなことが社会現象になるくらいにスケールが大きい出来事がたくさんあった。そういう時代ではあったんですが、でもそれだけじゃないですね。いろんな音楽が登場したって意味では、80年代の比じゃなかったんじゃないかと思いますね。業界も潤ってますし、CDも売れましたから。みんなの経済的な余裕があったり、体力があったということですね。いろんな試みをしてるんですね。どのアルバムにもそういう気概があふれてる。

今日ご紹介したアーティストや、その人たちの曲はそういうそれぞれの生き方を代表してる、物語っている。そんな曲をお聴きいただいたつもりではいるんですが、それぞれのアーティストがアルバムの話だけで1時間はすぐいってしまう、そういう時間でもあるわけでして。90年代ノート、ページ数が足りないぞ。あれもかかってないよ、この人の話もしてないよと悲鳴を上げながら、お送りしております。来週は、94年、95年。あっという間に半ばから後半に差し掛かります。あなたは当時どんな日々を送られていたんでしょうか?



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

Rolling Stone Japan 編集部

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