iScreamが語る、恋愛ソングの説得力、歌とダンスのスキルアップ、SG5を通して見えてきた海外

歌詞の内容と歌い方のアプローチ

—デビュー時にインタビューさせていただいた時にHINATAさんが、デビューEP(『Maybe…YES EP』)の4曲はすべて恋する女の子をテーマにしてると語ってくれましたが、今回の2曲の歌詞を見ていて、iScreamといえば恋する女の子がテーマなんだよなって改めて思ったんですよね。

HINATA:デビューEPはポップな4曲になっていて、そこからバラードだったり「himawari」「茉莉花 -Jasmine-」だったりいろんな楽曲をやってきて、デビュー時から表現力は成長できているのかなって感じています。ピュアな純愛から別れまで、いろんな曲がある分、こんなにいろんな恋の形、愛の形があるんだって自分たち自身も感じていて。コロナ禍からのデビューということもあって、ファンの皆さんとの距離感も新しい形だったと思いますし、“私は叫ぶ”っていうiScreamのグループ名から学んだこともたくさんあって、いろんな形で皆さんに愛を届けられるようにトライできているのかなって思います。

—LDHはR&Bのカルチャーが根底にあるから、もともとラブソングに強いイメージもあるけど、iScreamがまたこれまでとは違う形で継承して表現しているのかもしれませんね。

HINATA:LDHは恋というよりも「愛」の方が強い気がしていて、私達の場合は10代だからこそ表現できる恋や愛だと思いますし、それがまた新しい形なのかなって。恋愛ソングだけど、恋をしてる、してないに関わらず、心に刺さる曲が魅力だと思うので、聴く人によっていろんな捉え方ができる楽曲を作っていけたらいいなと思います。

—一口に恋と言っても、いろんな意味がありますよね。今回リリースした2曲の歌詞を書かれているMayu Wakisakaさんは過去に「Diamond」の歌詞も書いていたり、「ALL MINE」の作曲のクレジットにも名前が入っていますが、Mayu Wakisakaさんとは楽曲について話をされたんですか?

RUI:レコーディングのディレクションに来ていただきました。自分たちのやりたいことを尊重してくれながらも、楽曲がより良くなる歌い方をアドバイスしていただいたり、大人の視点から、楽曲をより大人っぽくしてくれる要素を私たちに教えてくれたんじゃないかな、と思います。Mayu Wakisakaさんがディレクションしてくださらなかったら、きっともうちょっと可愛らしい楽曲になっていたのかなとも思って、すごく感謝しています。

YUNA:私もそう思います。大人な要素が足されたのは、Mayu Wakisakaさんにディレクションしていただいたおかげかなと思っています。私が一緒にレコーディングをした時には、歌詞の内容どうこうより歌い方についてアドバイスしてくださいました。私たちの等身大の解釈でいいけど、歌い方はそうじゃなくすることで、より「ALL MINE」や「Love Me Better」の良さが表現できるようになったので、楽曲に新しい色をつけてくれたんじゃないかなって思います。

RUI:「Diamond」の時は、自分たちにとってR&B系の大人っぽい楽曲が初めてだったので、それを歌い手として表現することに苦戦していて。その時にMayu Wakisakaさんが導いてくれました。言われるように歌うべきだってことは分かっているけどすぐにできなくて、それでも自分がいいものを出せるまで温かく見守ってくださっていたと思います。なので、iScreamを楽曲とともに大人に成長させてくださっているのはMayu Wakisakaさんなんじゃないかなって、3曲一緒に作らせていただいて思います。



—「Love Me Better」はダンスもすごくカッコよかったです。振りにもこだわりましたか?

RUI:振り付けは、自分たちがずっと振り付けをしてもらいたかったAkanenさんというコレオグラファーのインストラクターの方にお願いしたんです。「誰に振り付けをお願いしたい?」ってマネージャーさんと話してる時に、みんなで「Akanenさん!」ってお願いして。曲もスピーディーで振り付けも数が多くて、歌いながら踊るのが大変だった部分もあったんですけど、できた作品はすごくかっこよくて。レコーディングの時に気合いが入ったって言っていたんですけど、パフォーマンスにもより気合が入る振り付けにしていただいて。なので、duoでパフォーマンスした時は気合いが最高潮だったと思います。

HINATA:すごく達成感がありました。

RUI:ダンサーの方が踊るようなガッツリしたダンスが、いい具合に融合された振り付けだなと思います。

—そういう曲はあんまりなかった気がします。ライブでやるとなると相当パワーがいりますよね。

RUI:いりますね(笑)。

—Mayu WakisakaさんもAkanenさんもそうですが、曲に携わってくれたクリエイターの方では、「ALL MINE」の作曲を手がけているJoe OgawaさんはデビューEPで「Scream Out」を手掛けていますし、「Love Me Better」の作曲をしているMaria Marcusさんは「Pendulum」を、Louise Frick Sveenさんも「Diamond」を手掛けていますよね。毎回新しい人とやるのも刺激になるけど、これまでの出会いが今に繋がっていて、出会いを大切にしながら一歩ずつ進んでいってる感じがします。

RUI:楽曲を作ってくださっている方とは、面と向かってコミュニケーションを取れる機会が少ないのですが。それこそこの前のduoの時に、楽曲を作ってくださった方が観に来てくださって、やっとお会いできたんです。スタッフさんが、「この楽曲を作ってくださった方です」とか、「作詞をしてくださった方です」って紹介してくださって、3人とも感動が止まらなくて。あの曲の!みたいな。実際に足を運んでくださって、自分たちのパフォーマンスを見ていただけたことがうれしかったですし、ファンの皆さんの姿も一緒に見ていただけたことがうれしかったです。これからも最強の皆さんといろんな音楽を作らせていただきたいなって、実際に会ってより強く思いました。

—iScreamはボーカルが凄い!と言われることが多いと思いますが、TikTokではダンスの動画を上げていたり、ライブでのダンスパフォーマンスも見どころですよね。今後、歌だけでなくダンスもアピールしていきたいですか?

RUI:3人がこんなに歌って踊れるんだって、これからiScreamを知る人にも驚いてもらえるように、少ない人数な分、それぞれにパワーと個性があって、1曲の中に手の凝った構成が何回も入ってきてるんだってことをアピールしていきたいです。そこがiScreamのデビュー当時から変わらない武器だと思うので、これからもそこを追求して、これがiScreamのパフォーマンスだって自信を持って届けていきたいなと思います。


RUI(Photo by Mitsuru Nishimura)

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