アンディ・テイラー、ウォーレン・ククルロらとの再会ーアンディ・テイラーとウォーレン・ククルロも、ニューアルバムに参加しています。2人はどのようにバンドへ復帰したのでしょうか?LB:アンディ・テイラーが作った曲のストックもたくさんあり、彼が在籍していた頃にレコーディングした作品もある。彼の曲は彼に弾いてもらうのが自然だと考えた。2022年に彼が自身の病状を明らかにしてから、再びデュラン・デュランの一員として、新曲を含むたとえ数曲でも一緒にできることを俺たちは願っていた。
俺はアンディに連絡して、俺たちのアイディアを伝えた。ロックの殿堂入りした時の賞をイビサ島でアンディに渡したのは、俺だ。ただ彼に送り付けるのではなく、メンバーの誰かが直接手渡した方がいいということになり、俺が出かけていったのさ。彼とは、将来的な話もした。でも俺と2人でやるのか、それともバンドとやるのかなど、その時点で具体的な話は出なかった。それからニューアルバムの話が具体化した時に、俺が「アンディも参加に前向きだと思う」とバンドに伝えたのさ。
ー彼を再び加えてのレコーディングはいかがでしたか?LB:アンディは、類い稀なる最高のギタリストだ。彼は過小評価され過ぎていると思う。彼は万能かつクリエイティブなミュージシャンで、仕事もとても早い。イビサ島に2日間滞在して、7曲分のギターをレコーディングした。たった2日間だ。信じられないよ。彼と一緒にいると、とてもインスパイアされる。「Paint It, Black」へのアプローチ方法のアイディアも、アンディと一緒にやりながら浮かんだ。
ーウォーレン(・ククルロ)とはどのように再会したのでしょうか?LB:「Love Voodoo」をリワークしようと決めた時、ウォーレン抜きではおかしいだろう、ということになった。彼に電話して、曲を送った。残念ながら同じスタジオでレコーディングすることはできず、彼にはリモートで作業してもらった。彼のレコーディングしたパートを加えると、素晴らしい完成度になった。お気に入りの曲のひとつだ。リワークした曲の中では「Love Voodoo」と「Night Boat」が気に入っている。
ー「Night Boat」を挙げた理由は何ですか?LB:いつでもオープニングトラックに相応しい曲だった。1stアルバムに収録した曲だったが、当時のコンサートのオープニングには必ずこの曲を選んだ。ハロウィン・コンサートの時も、オープニングは「Night Boat」だった。だから、再びレコーディングしたいと考えていた曲でもあるし、ニックが採用した新たなコード進行が秀逸で、オリジナルとはまた違った味が出ている。とてもエキサイティングだ。
ーナイル・ロジャースとの再会もありました。LB:ナイルとは別れた後の再会というよりも、関係はずっと継続していた。
ーナイル・ロジャースとデュラン・デュランとは、どこで波長が合うのでしょうか?LB:たとえ1曲(「Black Moonlight」)だけだったとしても、ナイルは大きなインパクトを与えてくれる。結果的に彼のもたらすエネルギーと熱狂と自信が、アルバム全体に影響する。ナイルと仕事している時は、本当にレベルアップできるんだ。彼はよく「デュラン・デュランは自分のセカンド・バンドだ」と言っている。俺たちはファミリーなのさ。
ーアンディ・テイラーの話に戻りますが、彼がコンサートに復帰する可能性はありますか?LB:彼が望めば、席は空いている。もちろん、まずは養生することが大事だ。彼とまた一緒にステージに立つのを楽しみにしている。
ーアンディはローリングストーン誌のインタビューで、自分が戻れるかどうかはバンド側次第だと発言しています。LB:もちろん、俺たち側も調整が必要だ。
ーもう一点彼が望んでいたのは、『Rio』をステージで全曲通してみたい、ということでした。彼のアイディアをどう思いますか?LB:アルバム全部を? 面白いアイディアだね。素晴らしいと思う。
ーハロウィン・イベントの後は、どのような予定でしょうか? 2006年にアンディがバンドを離れたことでお蔵入りしたアルバム『Reportage』を、アンディを加えて再レコーディングする計画はありませんか?LB:『Danse Macabre』が完成したから、今度は『Reportage』復活の話が一番に浮上している。「次は何をしようか? これまで通り次のアルバムの制作に取り掛かるか、それとも埋もれているストックを引っ張り出そうか?」という話だ。『Reportage』にも素晴らしい曲がいくつかあるし、素材としては最良だと思う。ここから取り掛かるのも悪くない。実は俺たちの間では、『Reportage』を復活させる計画が既にあるのさ。
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