ブリング・ミー・ザ・ホライズンとBABYMETALが語る、スペシャルな「共演」の意味

BABYMETALのライブに匹敵するものは他に見たことがない(オリー)

ーオリーはBABYMETALのライブを久々に間近で観た感想は? 2023年、SU-METAL、MOAMETAL、MOMOMETALの3人体制となって、大々的なワールドツアーを敢行し、バンドとして今すごく勢いに乗った状態なのですが。

オリー:本当にヤバかった。自分たちがライブをやる時っていうのは、観客を自分から煽ることが多い。常にモッシュピットやサークルピットを求めたりして、盛り上がりが足りないとそれを指摘したりもする。でもBABYMETALのライブを観ていると、彼女たちが何もしなくても、観客が自らサークルピットを作ったり、まるで戦士のように拳を突き上げたりしている。それも一糸乱れずに整然とやるから、見てるだけで魔法にかけられたような感覚になるんだ。その対比が凄いなって、今回一番感じたことだね。ステージ上で彼女たちがダンスをしているのに対して、観客は完全なるカオス状態なんだけど、自分たちのライブと比べると統制が取れているカオスというか。東京公演では、音響の卓がある後方でライブを観ていたんだけど、後ろのほうでもサークルピットができて盛り上がっていた。BABYMETALのライブに匹敵するものは他に見たことがないし、メタル/ロックの世界の誰とも違う、独自の世界があって、見ていて面白いし、刺激をもらっているよ。

ーBABYMETALはブリング・ミー・ザ・ホライズンのライブを久々に間近で観た感想は? NEX_FESTの「NEX」というワードは今後予定されている新しいEP『POST HUMAN: NeX GEn』とリンクしていたりするし、壮大な世界観が音源でもライブでも表現されていると思うんですが。

SU-METAL:生でライブを観るのは、それこそ2019年に共演したさいたまスーパーアリーナ以来ですごく久しぶりだったので、シンプルに彼らの曲を聴けたことがうれしくて、ファンの一人として楽しんでました。「Kingslayer (feat. BABYMETAL)」もそうだし、ブリング・ミー・ザ・ホライズンさんの曲を私はめちゃくちゃコロナ禍に聴いていて。つらい時も励ましてくれた曲ばかりだったので、それが生で聴けたこともうれしかったです。メタルなんだけどポップさやストーリー性があったり、みんなで盛り上がれる感じがあったり、一つのバンドのライブとは思えないぐらい楽曲の幅が広くて、そういうところも「さすがブリング・ミー・ザ・ホライズンさんだな」って思いながら観てました。

MOAMETAL:めちゃめちゃ楽しかった、の一言です。ブリング・ミー・ザ・ホライズンさんって、曲がたくさんあるじゃないですか。例えば今回のライブではやってない「Medicine」って日本のCMソングに使われていたり、有名な曲がたくさんあると思うんですけど、あえてそういう曲をセトリに入れなくても通用する強さを感じました。本編の最後にやった「LosT」は、ポップとメタルを融合した最近のブリング・ミー・ザ・ホライズンさんらしい曲で、その一つ前にやった「Chelsea Smile」は初期の曲だと思うんですけど、メタルらしさとか、激しい部分が伝わる曲で、その2曲の差がすごくて、こんなにも表情が違う音楽性で、いろんなことに挑戦して、お客さんを熱狂させるアーティストは他にいないと思いました。同じ音楽を好きな仲間として誇らしいし、一緒にステージに立てていることに、泣きそうなくらいうれしくなりました。



オリー:……(はにかみながら)うれしいよ。

Translated by Yuriko Banno

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