Novel Coreが語る、期待と後悔を経て手にした「本当の自分」と武道館ライブ、『HERO』の真意

Novel Core(Photo by Kentaro Kambe、Hair and Make-up by Megumi Kuji (L & Co.))

1月17日、Novel Coreは初の日本武道館公演『ONEMAN LIVE -I AM THE HERO- at BUDOKAN』を成功させた。そして翌日、ニューアルバム『HERO』をサプライズリリース。本作はBillboard JAPAN発表のチャート「Download Albums」で首位を獲得した。

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Rolling Stone Japanでは、Novel Coreがアルバムを発表することを事前に聞きつけて、武道館公演の10日程前に時間をもらってインタビューを敢行した。『HERO』を聴けば、Novel Coreは「初の日本武道館公演」という長年の夢を達成した喜びに浸る間もなく、すでに次のフェーズに突入していることがわかる。だからこのインタビューでは、Novel Coreの未来へのビジョンを語ってもらった。Rolling Stone Japanでは『ONEMAN LIVE -I AM THE HERO- at BUDOKAN』のライブレポートも後日お届けする。

―2ndアルバム『No Pressure』(2022年8月3日発売)をリリースするタイミングの取材で、「次のアルバムのタイトルは決まってる」という話をしてくれましたよね。『HERO』というアルバムを作るイメージはいつから持っていたのでしょう。

Novel Core:2年強前くらいから考えてはいて。というのも、メジャーデビュータイミングから「3年以内に武道館」というマークを立てていて、そこでコンセプトになるのが「ヒーロー」という言葉で。それは、SKY-HIという存在が自分にとってすごく大きいから。2017年の日高さん(SKY-HI)の武道館単独公演2デイズを映像越しに見たときに衝撃を受けたし、その時期にリリースがあった「Over the Moon」に救われたんですよね。日高さんは、自分とすごく似ているけど、自分よりも勇敢で、新たな場所を開拓していった先人で。自分が武道館に立つタイミングで、当時の自分にとってのSKY-HIのような存在にならないといけないという目標を自分に課していたので、むしろこのタイミングで『HERO』という名前をつけたアルバムを出せないと自分的には違う、という感覚でこの3年を生きていました。



―武道館公演の演出自体も、今言ってくれたようなことがテーマになりそうですか(※取材は1月上旬に実施)。

Novel Core:完全にそうですね。「これまで」と「これから」を二分することがコンセプトで。日高さんをはじめ自分より先に走っていた人たちに希望をもらいながら背中を追いかけてきた「これまで」の自分と、自分がそういう影響を与えるかもしれないという責任感や使命感を持ち合わせながら歩いていく「これから」の自分。このタイミングからは自分も追われる立場になるんだという意識を持たないと、というのが自分の中にありました。もう言い訳ができないじゃないですか。「22、23歳です」「アーティストキャリアがまだそこまで長くないです」とかが、言い訳にならない場所が「日本武道館」だと思っていて。「お前、武道館でやったじゃん」って言われたら何も言い返せなくなるから。その変化を公演の中で見せられたらと思ってます。

―そして武道館公演が終わった翌日にアルバムをサプライズリリースする、というところも「やっぱりNovel Coreは面白いことをやってくるな」と思わせてくるポイントで。なぜ「翌日」に出すことが必然だったといえますか?

Novel Core:武道館の公演の内容と、このアルバム自体が持つカラーやコンセプトが完全に被っているというか、2つで1つなので、武道館公演と合わせて楽しんでもらいたいというのがあって。日付が変わってちょうど23歳になる誕生日に、「これまで」をまとめたものと「これから」の指針、その両方を併せ持ったアルバムが出る。しかも前日に武道館を成功させている。それが一番素敵だなと思って組んだ感じですね。



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