かれこれ10年続けてきたマディソン・スクエア・ガーデンでの公演を今年の7月でやめると宣言、何となく終活ムードが漂っているように感じていたが。11月までの間にスティング、スティーヴィー・ニックス、クリス・アイザック、ロッド・スチュワートとの共演を含むライブが続々と決まっている状況。年齢が年齢なのでライブ活動はペースダウンしていくだろうが、先日の来日公演を観ても、まだまだ元気に歌い続けてくれそうな予感しかしなかった。「ターン・ザ・ライツ・バック・オン」もファンへのお別れシングルというより、“待たせたけど、またもう少しやってみるよ”という74歳なりの挨拶なのでは、と筆者は感じたが、どうだろう。『リヴァー・オブ・ドリームス』に収められていた、最初の引退宣言と受け止められている「ラスト・ワーズ(Famous Last Words)」のすっかり燃え尽きてしまった感じとは対照的に、「ターン・ザ・ライツ・バック・オン」は未来を照らしているように思うのだ。