edhiii boiが熱狂のワンマン追加公演完遂、「青い春」の体現者が未来へダイブ

edhiii boi(Photo by Satoshi Hata)

1月26日、東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEで開催されたedhiii boiのワンマンライブ『edhiii boi 1st ONEMAN LIVE ”満身創意”追加公演』。デビュー時から本誌でインタビューをしてきたライター矢島由佳子によるオフィシャルレポートをお届けする。

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昨年11月にリリースしたアルバム『満身創意』収録の「おともだち」が、TikTok楽曲総再生数7億超え、Billboard JAPAN「TikTok Weekly Top 20」で歴代3位タイの5週連続1位を記録するほどバイラルヒット。本公演は11月に開催された1stワンマンツアーの追加公演として行われたものであるが、開催が発表されたのはバズが巻き起こる前で、チケットはソールドアウト。プレミアムチケットを手にしたファンたちの熱狂と、edhiii boiのライブに対する初期衝動が交差し、熱く特別な空気が充満していた。

ライブ前夜に友達から声をかき集めて作ったというオープニングSEからスタート。彼の名前を呼ぶ声や「edhiii boiって誰?」などが入り混じった、今のedhiii boiを取り巻くざわつきを表現するようなサウンド。その中でステージに登場し、センターに立つと、羽織っていたジャケットを脱いで「始めようか」と声をかける。高いカリスマ性を放つ、edhiii boi。それに呼応し大歓声を上げるオーディエンス。そこから「edhiii boi is here」で堂々と挨拶をかます。冒頭から、世間のざわつきと比例して自身のカリスマ性や求心力を着実に高めていることを感じさせた。



「Only God Knows」では〈笑った 叫んだ また転んだ 泣いた バカにした〉から〈歌詞にして歌った〉をシャウト。続く「Higher Up」でさらに深く音に没入し、頭を振って、歌い終えたあとに「しばらくライブがなかったから身体がもうウズウズして」とこぼす。中学生の日常を描いたデビュー曲であるが今のedhiii boiが歌うと大人びて聴こえてくる「NO」のあとには、「ライブ最高っすね」。edhiii boiの生きる過程にとって「ライブ」がどれだけ重要であるかが、序盤から伝わってくるパフォーマンスだ。

途中、スマホのヴァイブ音が鳴り始めた。「もしもし、JUNONだけど」。電話の相手は、BE:FIRSTのJUNON。「追加公演のライブ中? めちゃくちゃいいサウナ見つけてさ」(JUNON)、「サウナじゃないの、今は!」(edhiii boi)、「edhiiiのファンのみんな、イェーイ」(JUNON)などの会話から、「ところでさ、俺ってさ、かわいい?」(JUNON)。そこでビートが流れて「JUNONはKawaii」と言葉を乗せながら、「Kawaii」へ(edhiii boiいわくJUNONは「恥ずかしい」と言いながらもこの声を録音してくれたそう)。

ローカルカンピオーネによる振付が人気アーティストたち含めたくさんの人にカバーされている「おともだち」を歌い始めたとき、1回目は「ちょっと待って、全然踊ってくれてない!」と言って途中でストップ。仕切り直してもう一度頭から歌い始めると、今度は大盛り上がり。「おともだち」には〈ずっと1人ぼっちだった少年〉という歌詞がある。小学生の頃からダンススタジオやラッパーのスタジオに出入りし、小5で初のオリジナル曲を制作、中1からパソコンを使ってトラックメイクをしていたedhiii boiは、友達と遊ぶことよりもご飯を食べることよりも何よりも「音楽を作ること」の衝動を抑えられない少年だった。インタビューでは「他者に理解されづらかった」「空気読めない子と思われていた」「少しミステリアスな子だったのかもしれない」と自己認識を語ってくれたこともある。そんなedhiii boiは今、音楽を通してこれほどの「おともだち」と呼べる仲間と出会えている。



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