edhiii boiが語る、変幻自在のスタイルとビートチェンジで描き出すリアリティ

edhiii boi

edhiii boiのニューアルバム『満身創意』は、彼の著しい成長が見える最高傑作であり、未来への期待がさらに大きくなる重要作である。

【写真を見る】edhiii boiポートレート

☆Taku Takahashi(m-flo)、Masayoshi Iimori 、hirihiri、Yackleなど、トレンドを生み出しているプロデューサーたちの「edhiii boiが今これをやると面白い」という感覚と、edhiii boi自身の「誰よりも早く、自分が今これをやりたい」というフレッシュな感度と独創性のあるラップスキルが高いレベルで掛け合わさり、メインストリームに新たな潮流を作る勢いを感じさせる作品に仕上がっている。“メディア諸々の関係者の皆さま/俺を呼ぶなら今のうちにな”というフレーズも、ただのビッグマウスでは終わらなさそうだ。『満身創意』収録の全7曲について語ってもらい、リアルに綴ったリリックの背景や、edhiii boiの音楽的なアンテナが今どこに向いているのかを探った。

―1stアルバム『edhiii boi is here』にはedhiii boiとして活動する前から作っていた曲も含まれていましたが、今作『満身創意』は、今edhiiiさんがかっこいいと思っている音楽をタイムリーに出すことができたアルバムになっているのではと感じました。

edhiii boi:今回作りたい音楽を作ることができた実感はすごくあります。前回は、作っていた当時と出した時とで、歌っている内容的にも気持ちが変わっていたし、自分が作りたい音像ができたかと言ったらそういうわけでもなくて。今回はイチからテーマを考えて、アルバムのテーマと曲のテーマを揃えた状態で出したいと思ってました。改めて自己紹介じゃないですけど、edhiii boiになって作り出す音楽とはこういうものだよ、ということを見せられる2枚目を出したいなと。

―edhiiiさんが今作でやりたいと思った音楽とは、言葉にしてもらうとどういうものでしたか。

edhiii boi:僕はいろんなジャンルを聴くんですけど、テクノにハマった時期があって。日本でいうとHIYADAMくんだったり。そのタイミングでHIYADAMくんの曲にも関わっている(Masayoshi)Iimoriさんがたまたまイベントの会場にいらしたんですよね。自分から声をかけにいって、「こういうアーティストやってます、もしよかったら一緒に曲を作りたいです」と話して曲を送ったら、その日の夜に返信がきて、実際にお願いできることが決まりました。それが5、6月くらい。そこからアルバムを用意しようと決めて、Iimoriさんとの2曲と、他にも自分のやりたい音楽――いつも通りハイパーポップだったり――を考えて作り始めました。

―edhiiiさんとしては、テクノのどういうところに惹かれたのでしょう。

edhiii boi:一番長いスパンで好きなジャンルはハイパーポップやロックなんですけど、それらは音数が多くて。テクノは、ドラムとベースでできていたりして、薄い音にラップをのせたり、なのにフックにくるとすっごく重い音になったり、というのが好きですね。自分はやっぱり低音が好きで、低音の気持ちよさとラップのフロウが混ざるとすごい音楽ができるんじゃないかという可能性を感じていたので、やってみたいなと思いました。

―では、ハイパーポップにはなぜ惹かれるのだと思いますか。

edhiii boi:音の数の多さ、激しさ。口で説明できない楽器の音とか。リズムが急に変わったりすることにも惹かれているのかなと思います。BPMが速いところも好きですね。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE